ANAホールディングス(9202)傘下の全日本空輸(ANA)とボーイングは4月28日、787型機の改良型バッテリーシステムや取り付け作業の一部を報道関係者に公開した。
作業を担当するのは、改修作業などを行うボーイングの「AOG(エアプレーン・オン・グラウンド)」と呼ばれるチームで、経験豊富な作業者が集まっているという。約300人の作業者が10チームに分かれて改修にあたっており、このうち、5チーム約150人がANAの作業を担当している。
作業は24時間2交代制で行っており、1機あたり5日間で作業を終えている。28日の時点では、国内初の試験飛行を行った登録番号JA810Aのほか、JA809Aの計2機の改修が完了していた。
チームリーダーのデイビッド・ブラスク氏によると、バッテリー装着作業は難しくはないという。ブラスク氏は作業中のJA816Aの前で新バッテリーシステムの概要を説明した。
ANAの787は現在、羽田に10機(JA801A、JA802A、JA803A、JA806A、JA807A、JA809A、JA810A、JA812A、JA815A、JA816A)、成田に2機(JA813A、JA814A)、岡山に1機(JA808A)、松山に1機(JA811A)、熊本に1機(JA817A)、高松に1機(JA804A)、独フランクフルトに1機(JA805A)がそれぞれ駐機中。改修期間は、羽田が4月22日から5月27日まで、成田が4月22日から5月3日まで、岡山と松山が4月22日から25日まで、高松が5月10日から13日まで、熊本が5月16日から19日まで、フランクフルトが5月1日から4日までを予定している。
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Boeing
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