ANAホールディングス(9202)傘下の全日本空輸(ANA)は4月28日、改良型バッテリーを搭載したボーイング787型機による試験飛行の1回目を終え、バッテリーが正常に作動することを確認した。
試験飛行の初便となった羽田行き9201便(登録番号JA810A)は、午前8時44分にANAの伊東信一郎会長(ANAHD社長)とボーイング民間航空機部門のレイモンド・コナー社長ら24人と乗員6人を乗せ羽田空港を出発。午前11時4分に到着した。
国内で787が飛行したのは1月16日にANAの787(登録番号JA804A)が高松空港に緊急着陸を行い、国土交通省が翌17日に運航停止を指示して以来、およそ3カ月半ぶり。
羽田に戻った伊東会長は、5月に臨時便の運航を検討していると語った。定期便については「安全安心に自信を持った段階で再開したい」として、6月1日から再開を目指す考えを示した。
現在17機を受領している787については、14年3月末までに10機を新たに受領する計画。今後の787の導入計画に変更はないと話した。
欠航などの補償については、現段階では改修作業などトラブルの対応がすべて完了した段階で、ボーイングへの請求内容をとりまとめると述べた。
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