企業 — 2020年2月13日 08:01 JST

神戸工業試験場、仏国営Cetimと協力合意 エアバス・サフランの認定目指す

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 神戸工業試験場(KMTL)は仏国営研究機関Cetim(セティム)と協力合意書を締結した。現地時間2月7日付で、シンガポール航空ショーの会場で12日に調印式が行われた。今回の合意により、KMTLは欧州エアバスなどのサプライヤー認定取得を目指し、航空機や自動車業界で求められるギア(歯車)の耐久性評価技術を構築する。

シンガポール航空ショーの会場で協力合意書を締結する神戸工業試験場の鶴井宣仁専務(左)と仏CetimのVincent CAULETマネージャー=20年2月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 KMTLは日本初の独立系民間試験場で、1947年創業。航空分野では、米GEやボーイング、英ロールス・ロイス、米プラット・アンド・ホイットニーなどからサプライヤー認定を得ている。フランスの国営研究機関であるCetimはエアバスや仏サフランと関係が深く、今回の合意により両社からの認定取得を目指す。

 また、Cetimが持つ最先端の試験技術や知識を共有し、KMTLは受託試験サービスを拡大させる。日本国内で対応できる試験機関が少なく、国外へ流出しているギアの耐久性評価試験について、CetimからKMTLへの技術移転を計画している。

 KMTLの鶴井宣仁専務によると、ギアの評価は航空機産業以外にEV化が進む自動車業界でもニーズがあり、受託試験サービス拡大に向けて投資していくという。

 経済産業省と仏民間航空総局(DAGC)は2017年3月1日に覚書を締結し、日本の航空産業界とエアバスとの連携強化がスタート。2019年6月17日には、日本企業とサフランの民間航空機産業での協力強化について両者が合意し、パリ航空ショーで署名式を開いている。KMTLはCetimとの業務提携を2017年7月19日から始めており、提携強化の一環として今回の合意に至った。

シンガポール航空ショーの会場で協力合意書を締結した神戸工業試験場の鶴井宣仁専務(左から3人目)と仏CetimのVincent CAULETマネージャー(同4人目)、(左から)CetimのMilko P. PAPAZOFFアドバイザー、経産省航空機武器宇宙産業課の新倉崇之航空機部品・素材産業室長、(右2人目から)GIFASのTanguy COLLET氏、Cetimの子会社MatcorのCyril TRUNET氏=20年2月12日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

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