中国・湖北省の武漢で2019年12月以降、新型コロナウイルス関連の肺炎が多数発生していることから、全日本空輸(ANA/NH)と日本航空(JAL/JL、9201)は1月24日、武漢便の一部欠航や客室乗務員のマスク着用などの対応を始めた。
成田-武漢線を運航しているANAは、24日の成田発武漢行きNH937便と、折り返しの25日武漢発成田行きNH938便の2便が欠航。武漢空港への連絡交通機関が運行停止となったためで、あわせて約240人に影響が出た。25日以降も成田発が31日まで、武漢発が2月1日までの欠航がその後決まり、1月24日から2月1日までの影響者数は約2400人となった。JALは武漢路線を運航していない。
ANAとJALは、中国本土路線と香港路線で厚生労働省からの要請に基づき、客室乗務員が機内で注意喚起のアナウンスを実施。これらの路線では、客室乗務員が機内でマスクを着用する。
地上係員については、ANAは中国本土と香港で各空港が必要と判断した場合、マスクを着用する。JALは、中国本土路線が就航する北京と大連、天津、上海(虹橋、浦東)、広州と、香港、台湾の台北(桃園、松山)、高雄の各空港で、地上係員がマスクを着用する。
また、厚労省検閲所作成の健康カード「中国(武漢市)で新型コロナウイルス感染症が発生しています」を、JALは中国本土や香港の各空港の搭乗手続きカウンターで、ANAは25日から中国本土路線と香港路線の機内で配る。
ANAとJALによると、従来から平時に実施しているサービスとして、希望者にマスクを中国路線に限らず配布しているという。
ANAの成田-武漢線は2016年4月28日に就航。このほかに日本の航空会社では、春秋航空日本(SJO/IJ)が同路線を週3往復運航している。春秋航空日本は、1月25日から2月29日まで同路線を運休する。
関連リンク
全日本空輸
日本航空
春秋航空日本
厚生労働省
外務省 海外安全ホームページ
・ANA、成田-武漢就航 767で1日1往復(16年4月28日)
・春秋航空日本、初の国際線就航 成田-武漢線(16年2月13日)
【お知らせ】
ANAの武漢線開設時期と春秋航空日本の情報を最終段落に追記しました。(20年1月24日 15:47 JST)
ANAから1月24日午後3時15分に新たな欠航発表があったため、2段落目に追記しました。(20年1月24日 15:40 JST)