国土交通省航空局(JCAB)は1月17日、旅客便による実機飛行確認(試験飛行)を30日から実施する羽田空港の新飛行経路について、新たに設置する18カ所の航空機騒音測定局で騒音測定を実施し、ウェブサイトで公表することを明らかにした。
*初日は都心上空を61機通過。記事はこちら。
*2月12日に飛行確認終了。記事はこちら。
羽田の新ルートは、3月29日に始まる夏ダイヤから運用開始。これにより国際線の発着回数が3万9000回増え、現在の年間6万回から9万9000回に拡大する。実機飛行確認は1月30日から3月11日の期間内に実施するもので、旅客便を使って管制官が新ルートの運用手順などを確認するほか、騒音測定を実施する。
新たに設置する18カ所は、さいたま市立岸町公民館や板橋区立赤塚第二中学校、渋谷区立広尾中学校、渋谷区立広尾中学校、港区立高輪台小学校、東京都交通局大島総合庁舎など。実機飛行確認では18カ所で騒音測定し、新ルート運用開始後は既設の測定局を含めた32カ所で測定する。
実機飛行確認時の測定結果は東京航空局(TCAB)のウェブサイト内のページ「騒音対策について」で、新ルート運用開始後の測定結果は新設するウェブサイトで公表する。
関連リンク
新飛行経路運用開始後の測定結果の公表(20年3月29日から公開予定)
騒音対策について(PDF、国交省東京航空局)
「羽田空港のこれから~飛行経路の見直しによる羽田空港の国際線増便について~」(PDF、国交省)
新飛行経路
・羽田空港新ルート、都心を61機通過し着陸 旅客便で飛行確認始まる(20年2月3日)
・羽田空港新ルート、旅客便試験飛行1月30日から 北風・南風運用で(19年11月16日)
・羽田新経路、飛行検査で安全性検証 12月まで(19年8月26日)
・羽田空港、20年夏ダイヤから新経路 国際線、年3.9万回増便へ(19年8月8日)
20年3月の国際線増枠
・「本当にパイロット問題だけなのか」羽田・成田が疑問抱く”ANAが飛べない理由”(19年12月10日)
・ANA、羽田-ミラノ深夜便開設へ 20年夏ダイヤ(19年12月3日)
・JAL、羽田発着枠増枠でホノルル2便 20年3月国際線強化、全国からハワイへ(19年11月19日)
・JAL、成田国際線を20年度3-5路線拡充 ZIPAIRも活用(19年11月20日)
・ANAの羽田国際線、12新路線 成田の米国5路線運休・減便へ 20年夏(19年11月19日)
・羽田国際線、中国は4社1枠ずつ 北京大興から新路線 20年夏(19年11月21日)
・羽田の豪州路線、2社に1枠ずつ配分へ カンタス航空と豪ヴァージン、20年夏ダイヤ(19年10月23日)
・羽田国際線、ANA13.5枠で決定 JALは11.5枠、昼間帯新規7地域(19年9月2日)
・デルタ航空、成田撤退 羽田に20年3月集約、ソウル-マニラ開設へ(19年8月12日)
・羽田米国枠、デルタ航空が最多 米運輸省、12枠暫定割り当て 20年夏(19年5月17日)
16年10月の国際線増枠
・米運輸省、羽田昼間便を正式決定 ミネアポリスなど5路線(16年9月5日)
・羽田の米国昼間帯、ANAに3枠 JALは2枠、深夜もANAに(16年4月26日)
14年3月の国際線増枠
・羽田昼間発着枠、全日空11枠、日航5枠 国交省、将来の歪み懸念(13年10月2日)
13年3月の国内線増枠
・羽田発着枠、全日空8枠 日航は3枠で決定(12年11月30日)