エアライン, 解説・コラム — 2019年12月24日 11:53 JST

JALのCA、現行制服ラストのミュージックベル演奏 ベルスター25年目「乗務に役立つこと、すごくあります」

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 今年で25年目を迎えた日本航空(JAL/JL、9201)の客室乗務員有志によるミュージックベル演奏チーム「JALベルスター」。毎年テーマを定めて活動しているが、令和最初となることから英語で令和を示す「beautiful harmony(美しい調和)」にちなみ、「Fly of harmony(フライ・オブ・ハーモニー)」を掲げて10月から練習に励んできた。

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露したJALベルスターのメンバー。宍戸さん(後列右)が前年から参加し演奏技術などを伝承した=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ベルスターの結成は1995年。前年のメンバー1人が翌年も参加することで、演奏技術などを継承してきた。今年は「平成最後」も経験した入社3年目の宍戸咲希さんが、その大役を担った。今回のメンバーは入社1年目から4年目までの8人で、全員がピアノ経験者。トランペットやトロンボーンなどの管楽器に加え、ミュージックベル経験者も2人いたことから、宍戸さんを含めた3人で教えることができたという。

 「昨年と比べて練習が予定よりも早く進み、合奏できる時間が多かったです」と振り返る宍戸さん。合奏練習の機会は8回しかないが、例年よりも息の合った演奏が披露された。コンサートは定番のクリスマスソング『サンタが街にやってくる』でスタートし、JALの機内で搭乗時に流れるイメージソング『I Will Be There with You(アイ・ウィル・ビー・ゼア・ウィズ・ユー)』、自らアレンジした『パプリカ』など、9曲を披露した。

 21日の羽田空港国内線第1ターミナルでは歴代制服を着用し、22日の国際線ターミナルは現行10代目制服でそろた。羽田公演2日目の22日は、パイロット有志による「空飛ぶ合唱団」のメンバーがステージ終盤にダンスで参加し、同じ羽田空港内の公演でも変化をつけていた。

 JALが入社年次の浅い客室乗務員にミュージックベルを経験させる理由のひとつは、機内でのチームワーク作りにつなげることだ。2010年1月19日の経営破綻により、客室乗務員の採用を中断したことから新入社員の参加も一時途絶えたが、2013年に再開している。

 「昨年参加したことで、乗務に役立ったことはすごくあります。機内では離れたところにいる客室乗務員とやり取りすることもあるのですが、アイコンタクトなどで伝えるのはミュージックベルと同じです」と、より相手に伝えやすい方法を瞬時に考えることにもつながっている。

「乗務に役立ったことはすごくあります」と昨年に続いて参加した宍戸さん(左から2人目)は普段の仕事にベルスターの経験を役立てている=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

歴代制服を着用し羽田第1ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 今年のコンサートは、11月30日と12月1日の函館を皮切りに、7日と8日に札幌、11日に熊本、15日に福井と各地を巡った。21日から都内での公園が始まり、クリスマスの25日の六本木ヒルズが現メンバーにとってラストになる。

 「25年目と令和最初、現行制服最後といろいろあったので、今回はアレンジに歌も加えてみました。羽田では歴代制服でも演奏しましたが、25日は現行制服で一番良いステージンしたいです」と、宍戸さんは気合いを込めて抱負を話してくれた。

 25日は、六本木ヒルズカフェで2回演奏。1回目は午後6時から、2回目は午後7時30分からで、いずれも30分間のステージとなる。

*写真は15枚。

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバー=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバーと演奏に合わせてダンスを踊る空飛ぶ合唱団のパイロットたち=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露するJALベルスターのメンバーと演奏に合わせてダンスを踊る空飛ぶ合唱団のパイロットたち=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露したJALベルスターのメンバーと演奏に合わせてダンスを踊った空飛ぶ合唱団のパイロットたち=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

羽田国際線ターミナルでミュージックベルを披露したJALベルスターのメンバーと演奏に合わせてダンスを踊った空飛ぶ合唱団のパイロットたち=19年12月22日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

関連リンク
日本航空

19年のコンサート
JAL、歴代制服CAがミュージックベル披露 25年目、羽田でクリスマスコンサート(19年12月21日)

ベルスター(12年から18年)
JALのCAとパイロット、羽田でミュージックベルや合唱披露 手話も交えクリスマス公演(18年12月25日)
JAL新人CA、平成最後のベルスター 羽田でミュージックベル披露(18年12月23日)
「心を一つにする大切さ学んだ」特集・「恋ダンス」光るJALベルスター2017(17年12月26日)
JALのCAとパイロット、ミュージックベルと恋ダンス競演 羽田でベルスター演奏会(17年12月23日)
JALのCA、歴代制服でミュージックベル披露 ベルスターの8人、アイコンタクトで息合った演奏(16年12月24日)
JALの新人CA、ミュージックベルでクリスマス 羽田で披露(15年12月24日)
目で助け合う新人CAたち 20年目のベルスター、JALはなぜミュージックベルを演奏させるのか(14年12月25日)
JALのCA、ミュージックベルでアナ雪「レリゴー」 20年目のベルスター、羽田で披露(14年12月23日)
JALベルスター、ミュージックベルで魅了 3年ぶり新人CA「アイコンタクトが大事」(13年12月23日)
CAのミュージックベル合図にオケと合唱団のフラッシュ・モブ JALが羽田で(12年12月24日)

写真特集・JAL新制服
(1)CAはパンツスタイル初採用11代目(19年7月27日)
(2)ワンピース初採用の地上係員7代目(19年8月2日)
(3)パイロットは女性専用が初登場(19年8月4日)
(4)整備士・グラハンはデサントとモンベル(19年8月5日)
(5)夏の沖縄はかりゆし着用(19年8月9日)

現行10代目は13年から着用
日航、鶴丸モチーフの新制服に衣替え 客室乗務員は787初便から着用(13年6月1日)