官公庁, 空港 — 2019年11月5日 18:33 JST

成田空港、C滑走路新設で発着回数50万回に 20年代めどに整備

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 国土交通省は11月5日、成田空港の機能強化に向けた基本計画を改定すると発表した。2030年をめどに第3滑走路(C滑走路)を新設し、既存滑走路を延長。年間発着回数を50万回に拡大する。基本計画は国土交通大臣が定めるもので、改定は1966年(昭和41年)以来53年ぶり。

*28年度新設へ国交省申請。記事はこちら

計画する成田空港の機能強化(国交省の資料から)

—記事の概要—
B滑走路も延伸
滑走路3本で運用時間延長へ

B滑走路も延伸

20年代をめどに滑走路を新設する成田空港=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 成田空港は現在、4000メートルのA滑走路(RWY16R/34L)と2500メートルのB滑走路(RWY16L/34R)の2本で運用している。このほか、横風用の滑走路を計画している。改定した基本計画によると、横風用の旧C滑走路(3200メートル)を廃止し、B滑走路南に新たに3500メートルの新C滑走路を整備。B滑走路は現行の2500メートルから北側に1000メートル延伸し、3500メートルとする。

 工事完了の予定期限は2030年で、2020年代の完成を目指して整備を進める。滑走路の新設・延伸により、年間発着回数を現在の30万回から50万回に拡大する。

滑走路3本で運用時間延長へ

 C滑走路の供用開始までは、既存の滑走路2本で運用する。A滑走路は冬ダイヤが始まった10月27日から、運用時間を1時間延長。従来の午前6時から午後11時までを、午前0時までに延ばすとともに、午後10時以降に設定していた便数制限を撤廃した。

 A滑走路は、飛行経路下での騒音休止時間帯を6時間確保。午前0時から午前0時30分までの30分間を「カーフュー(離発着制限)の弾力運用」の時間帯とし、出発空港での遅延や成田への引き返しなどにより離着陸を認めている。

 B滑走路は現状どおり、午前6時から午後11時までの運用時間とし、7時間の制限時間を設ける。

 C滑走路の供用後は、滑走路別に異なる運用時間を採用する「スライド運用」を導入し、現状どおり7時間の静穏時間を確保する。午前5時から午後10時までの「早番」と、午前7時30分から午前0時30分までの「遅番」の運用時間に分別。北風運用の場合、A滑走路の着陸とB滑走路の離陸、C滑走路の着陸とA滑走路の離陸をグループにすることで、滑走路の南北での静穏時間を設定する。

 早番と遅番は、定期的に入れ替える。カーフューは、午前0時30分から午前1時までの30分間。空港全体の運用時間は午前5時から午前0時30分までとする。

 国土交通省と千葉県、成田市など空港周辺9市町、成田国際空港会社(NAA)による成田空港の4者協議会は空港の機能強化について合意し、2018年3月に確認書を締結した。NAAは今後、航空法に基づく空港等の変更許可を申請。許可後、整備を開始する見込み。

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国土交通省
成田国際空港

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