ANAホールディングス(ANAHD、9202)傘下の全日本空輸(ANA/NH)は、同じく傘下でLCCのバニラエア(VNL/JW)が運航していたエアバスA320型機のうち、一部を180席仕様のまま運航する。統合先のピーチ・アビエーション(APJ/MM)へ移管しない3機が対象で、2020年1月から運航を開始する見込み。
対象となるのは登録記号がJA01VAからJA03VAまでの3機。バニラは180席仕様のA320を15機運航していたが、このうち12機をピーチ仕様に改修する。
ピーチへ移管しない3機はいずれもANAHDがリース導入しているもので、バニラにサブリースしている。ANAが従来から導入している国内線用のA320は2クラス166席仕様だが、座席数を統一するためには配線などの変更する必要がある。改修した場合は2年程度かかることから、3機とも180席仕様のまま国内線に投入する。運航期間は機材により異なるが、各機材のリース返却となる約1年程度の運航を予定する。
バニラは10月26日に全路線の運航を終了。翌27日にピーチと統合した。
10月26日で終了したバニラ
・5年10カ月おつかれさま 特集・バニラエア最終日のカウンター(19年10月27日)
・バニラ成田着最終便、サイリウムで出迎え “同窓会”で抱き合う社員も(19年10月26日)
・バニラエア、最終便が成田出発 社員100人、涙で見送り(19年10月26日)
・バニラエア、社員有志で機体清掃 最終便投入A320、井上社長もモップでねぎらう(19年10月25日)
ピーチで活躍する元バニラ機
・ピーチ、成田T3移転で拠点化 初便は元バニラ機、井上CEO「首都圏からアジア近くなる」(19年10月27日)
・ピーチ、成田-奄美就航 初便には元バニラの機体・パイロット(19年10月1日)
ピーチへの移管初号機はJA04VA
・ピーチ、元バニラ改修初号機の機内公開 12機のA320を年度内刷新(19年7月30日)
・ピーチへの移管初号機“再来日” バニラのA320、年度内に12機改修へ(19年7月13日)
・バニラのA320、ピーチへ移管開始 改修初号機が離日(19年4月12日)
JA03VA
・バニラ、成田-奄美の運航終了 独自路線、10月からピーチ(19年8月31日)
JA02VA
・バニラ成田着最終便、サイリウムで出迎え “同窓会”で抱き合う社員も(19年10月26日)
・バニラ、成田-高雄の運航終了 残りは台北2路線(19年9月30日)
JA01VA
・バニラ石井社長「黄色い機体が奄美に映える」 成田-奄美大島線就航(14年7月1日)
【お知らせ】
3段落目の表現を一部変更しました。(19年10月28日 14:57 JST)