エアライン, ボーイング, 機体, 空港, 解説・コラム — 2019年9月17日 08:50 JST

グアムで737実機訓練 特集・JALパイロット自社養成再開から5年(4)

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 1年半近いアリゾナ州フェニックスでの訓練を終えた日本航空(JAL/JL、9201)のパイロット訓練生たちは帰国し、東京でボーイング737型機のシミュレーター訓練を半年ほど受ける。これをクリアすると、いよいよ737の実機を使ったグアムでの訓練飛行に進む(前回の記事はこちら)。

グアム空港で実機訓練する日比野さんと訓練生を乗せたJALの737-800=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 実機訓練を実施するのは、JALの定期便も乗り入れるアントニオ・B・ウォン・パット・グアム国際空港。訓練生たちは、フェニックスで737の操縦特性に近いセスナ サイテーションCJ1+を使い、ジェット機の操縦経験を積んだ。グアムでは、商業運航と同じくトーイングカーによるプッシュバックで駐機場から出発し、グアム島周辺を飛行して訓練を重ねる。

 グアムの訓練をパスすると、商業運航便のコックピットにオブザーブで乗務して路線訓練を半年ほど受け、試験に合格すると晴れて副操縦士に昇格する。

—記事の概要—
教育しすぎない
「自分で考えるパイロットに」

教育しすぎない

 「初めて実機を自然環境で動かすことに意義があります。たまたまグアムになりましたが、周辺に山があるので、風などに気をつけるのが第一歩です」と、737の訓練教官を務める機長の日比野琢さんは、グアムでの訓練の意義に触れた。

グアム空港に帰着した日比野さん(右)と訓練生=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 飛行機を飛ばすこと自体が初めてだったり、ジェット機を最初に飛ばすフェニックスとは違い、グアムで実機訓練する訓練生は、みな一通りの操縦ができるようになっている。教官側も、手取り足取り教えるというよりは、訓練生がどういう判断を下すかを見ながら、教育しているようだ。

 日比野さんは、教育しすぎないことを心掛けているという。「上空では教育しないようにしています。即時性を求めると、訓練生がわかったふりをしてしまいます。まだチェックアウトしていない段階なので、教官から指摘されるのは仕方ありません。直していけばいいんです」と、訓練生が評価を


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