日本航空(JAL/JL、9201)は、電子化した航空日誌(フライトログ)の導入を8月10日から開始した。フライトログはパイロットや客室乗務員、整備士などが航空機の飛行情報や不具合修復状況を記載するもので、客室内や関連する整備記録などをiPadとiPhoneを使って記録する。電子フライトログシステムの導入は日本初となる。
今回導入した電子フライトログは、機内に搭載したiPadや整備士が携帯するiPhone内のアプリからタッチ操作で入力し、作業履歴を残す仕組み。同時に、連動する複数のシステムとデータを連携することでデータを手入力する手間を省き、作業性と生産性が向上する。
従来のフライトログは紙製で、手書きした履歴をシステムにデータを手入力し、保存する必要があった。電子化したことにより入力内容を即時に確認ができるようになる。JALによると、これまでは到着後に対応していた不具合対応を事前に準備することで、定時性向上にもつながるという。
フライトログを管理・保管するシステムは、日本アイ・ビー・エムとJALグループのJALインフォテック、JALエンジニアリングが共同で、米Ultramain Systems社のシステムをベースに開発した。データはクラウド上に保存。米GE Aviationが提供するAirVaultに格納する。
JALのエアバスA350 XWBの初号機(A350-900、登録記号JA01XJ)は、6月14日朝に羽田空港へ到着。格納庫への到着時、パイロット出身の植木義晴会長が、A350では使用しない紙製のフライトログを持って降機し、整備畑出身の赤坂祐二社長に手渡した。
A350初号機到着時、赤坂社長は植木会長からフライトログ
・JALのA350初号機、羽田に到着 赤坂社長「自信持って提供できる」(19年6月14日)
9月1日に就航
・JAL、A350就航 植木会長「静かな機内、こだわりのシート」(19年9月1日)
多客期には座席増も
・JAL、400席級A350投入へ 沖縄・札幌、多客期に対応(19年9月2日)
JALのA350
・JAL A350唯一の弱点を探る 訓練飛行同乗で見えた良かった点・残念な点(19年9月1日)
・JALのA350、シルバーロゴ2号機が羽田到着 レッドの初号機と並ぶ(19年8月31日)
・JAL、A350訓練飛行公開 9月に羽田-福岡就航、離着陸時も静かな機内(19年8月28日)
・JALの787国内線仕様、10月27日就航 羽田-伊丹線、12月から福岡も(19年8月21日)
・JALのA350、国際線投入は23年以降 赤坂社長「1年に4-5機導入」(19年6月3日)
・JAL、787国内線仕様は10月就航 既存機もUSB設置、中期計画ローリングプラン(19年2月26日)
機内から撮影した離着陸や機内(YouTube Aviation Wireチャンネル)
・JAL A350 訓練飛行中の機内(ファーストクラス、成田→新千歳)
・JAL A350 成田離陸(機内から見たJA01XJ 訓練飛行)
・JAL A350の機内(ファーストクラス→クラスJ→普通席)
写真特集・JAL A350-900福岡公開
(1)ファーストクラスはゆとりある個室風(19年8月18日)
(2)クラスJは新レッグレストで座り心地向上(19年8月19日)
(3)普通席も全席モニター完備(19年8月24日)
(4)大型モニター並ぶコックピットや落ち着いたラバトリー(19年8月25日)