国土交通省航空局(JCAB)は、2020年3月から運用を開始する羽田空港の新飛行経路について、試験飛行を1月下旬以降に実施する。航空会社が運航する乗客が乗った旅客便を使用する。
新飛行経路の運用は、3月29日に始まる夏ダイヤから。これにより国際線の発着回数が3万9000回増え、現在の年間6万回から9万9000回に拡大する。
発着回数の拡大で、発着枠を1日あたり50枠増やして増便に対応し、7月の東京オリンピック・パラリンピック開幕に備える。半数近い24枠を米国路線に充て、日米に12枠ずつ振り分けた。発着枠は出発と到着を合わせて1枠としてカウントしており、12枠を便数で表記する場合、1往復をセットで数えると12便(12往復)、片道ずつ個別の便として数えると24便になる。
また、新飛行経路で使用する航空保安施設が完成したことから、JCABは飛行検査機サイテーションCJ4を使用し、施設の稼働状況などを8月30日から12月下旬にかけて確認する。滑走路への進入コースを指示するILS(計器着陸装置)や、GPSなどで自機の位置を算出して任意の経路を飛行する航法「RNAV(広域航法)」による出発・進入、航空機を高精度に監視するWAM(広域マルチラテレーション)といった無線施設などが検査対象で、東京と神奈川、埼玉、千葉の各都県上空を飛行する。
飛行検査の実施と並行して、発着調整を9月から1月はじめごろまでに進める。12月下旬から新飛行経路を周知し、1月下旬以降に旅客便による試験飛行を実施することで、3月の運用開始に備える。
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国土交通省
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