エアバス, エアライン, 機体 — 2019年6月20日 14:49 JST

JAL、A350の機内公開　デザインに日本の伝統美、大型収納棚も

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　日本航空（JAL/JL、9201）は6月20日、国内線に9月から投入するエアバスA350 XWBの初号機（A350-900、登録記号JA01XJ）について、機内仕様を公開した。「日本の伝統美」を表現したデザインを採用したほか、大型の手荷物収納棚（オーバーヘッドビン）も備えた。

A350初号機のファーストクラスをアピールするJALの客室乗務員＝19年6月20日 PHOTO: Tatsuyuki TAYAMA/Aviation Wire

—記事の概要—
・日本の伝統美デザイン
・垂直尾翼にもカメラ

日本の伝統美デザイン

JALのA350初号機入り口に掲出する鶴丸ロゴ＝19年6月20日 PHOTO: Yusuke KOHASE/Aviation Wire

　内装は英タンジェリン（tangerine）社が監修。日本の伝統美を意識したデザインで、上質な客室を目指した。前方入り口部分にはJALの鶴丸ロゴをあしらった。

　座席数は3クラス369席で、ファーストクラスが12席（2-2-2席配列）、クラスJが94席（2-4-2席）、普通席が263席（3-3-3席）。置き換え対象となるボーイング777-200型機（3クラス375席：ファースト14席、クラスJ 82席、普通席279席）と比べると、ファーストは2席減、クラスJは12席増、普通席が16席減となり、全体では6席減る。

　全席に電源コンセントと充電用USB端子、個人用画面を備え、機内インターネット接続「JAL Wi-Fiサービス」を無料で提供。地上走行を開始してから駐機場に到着するまで利用できる。

垂直尾翼にもカメラ

　ファーストクラス座席は、日本の航空機内装品大手のジャムコ（7408）と共同開発した。シートピッチは53インチ（約135センチ）で、座席幅は約51センチ。15.6インチの個人用モニターを備える。

　座席は電動で操作でき、振動式のマッサージ機能も導入。大型シェルと隣席との間仕切りにより、個室空間を目指した。

　クラスJには独レカロ製の座席を設置。シートピッチは38インチ（約97センチ）で、座席幅は48センチ。11.6インチの個人用モニターを備える。

　位置や角度が調整可能なレッグレストを導入する。小物入れやポケットはモニター下部のほか、ひじ掛け下にも設ける。

　普通席もクラスJ同様、独レカロ製の座席を設置。シートピッチは31インチ（約79センチ）で、座席幅は41から44センチ。10.0インチの個人用モニターを備える。ヘッドレストは位置調節が細かくできるものを導入する。

　手荷物収納棚は従来よりも大きくなった。JALの赤坂祐二社長によると、大型になった収納棚は閉じる際に重くなることから、軽く閉められるような補助システムを導入したという。

　また、機外にはカメラを2視点設置。これまでの機体前方に加え、A350には垂直尾翼上部にも備えており、飛行中の風景を楽しむことができる。