関西と伊丹、神戸の3空港を運営する関西エアポート(KAP)は5月30日、エマヌエル・ムノント副社長が退任する役員人事を発表した。6月30日に開催予定の株主総会で正式決定する。後任には、ブノア・リュロ専務執行役員・最高技術責任者(CTO)が昇格する。
*リュロ氏の経歴を会社側が訂正(顧問→研修員)。記事はこちら。
KAPは、オリックス(8591)と仏空港運営会社ヴァンシ・エアポートのコンソーシアム(企業連合)が2015年12月に設立。オリックスとヴァンシが40%ずつ出資し、オリックス出身の山谷佳之社長とヴァンシ出身のムノント氏が代表権を持っている。
KAPによると、同社の取締役の任期は1年で、ムノント氏の退任は会社の立ち上げから約3年が過ぎたことや、ヴァンシ側の人事によるものだという。ムノント氏はヴァンシに戻るとみられるが、KAPでは今後の人事について詳細は把握していないという。
新たに副社長に就任するリュロ氏は、仏民間航空総局の航空管制部交通研究室長や在日仏大使館の経済参事官、日本空港ビルデング(9706)の顧問、三菱重工業(7011)の欧州企業事業開発担当を経て、2016年1月に現職に就任。ムノント氏の代表権はリュロ氏が引き継ぎ、「Co-CEO」の肩書きも継承する。
ムノント氏と同時に、社外取締役・監査等委員の山本正明氏と香川次朗氏も6月30日付で退任。SMBC日興証券で社外監査役を務める公認会計士の佐藤真良氏と、関西電力(9503)の彌園(みその)豊一副社長が、両氏の後任として就任する見通し。山谷社長は続投する。
6月30日からの取締役体制は下記の通りで、9人の取締役のうち常勤は山谷社長とリュロ氏のみ(役職、兼業等、氏名の順で敬称略)。
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