成田国際空港会社(NAA)は3月15日、同空港へ入場する際に駅で行われているセキュリティーチェックのノンストップ化に向けて、18日から約2カ月間行う警備システムの実証実験を前に、危険物探知装置などを報道関係者に公開した。
実証実験を行うのは、空港第2ビル駅のセキュリティーチェックエリアとターミナルビルまでの通路約100メートル。従来のセキュリティーゲートの運用を継続しながら、映像を記録して顔を認識できるカメラや、通過する利用客に風をあてるだけで危険物を探知できる装置の有効性、設置方法などを含めた有効活用の方法を検証する。実験への参加は利用客の任意となる。
カメラは16台設置し、角度や取り付け場所、画像解析方法などを検証。実証実験で記録した画像は、検証後には破棄するという。危険物探知装置の風を利用客にあてる装置は高さ約1メートル20センチで、実験期間中は装置が正常に作動するかを確認する係員と、実験に協力してくれる利用客を誘導する係員の2人が、午前8時半から午後5時まで常駐する。
2カ月間の実証実験の予算は1000万円。18日からはNEC(6701)と日立製作所(6501)、日立国際電気(6756)の3社がシステムを持ち寄り実験を行う。今後パナソニック(6752)も加わり、参加企業は4社から5社になる見込み。
世界各地の空港の中でも、航空機に搭乗しない来港者にまでセキュリティーチェックを行っている成田空港は極めて珍しい空港。
関連リンク
成田国際空港
・成田空港、入場ノンストップ化へ実証実験 第2ビル駅で
・成田空港の夏目新社長「環境変化に対応」 LCCターミナルは「できるだけ低コストに」