ANAホールディングス(ANAHD、9202)の片野坂真哉社長は2月26日、2020年夏ダイヤで計画されている羽田空港の国際線発着枠配分について、米国路線への配分を歓迎した。また、全日本空輸(ANA/NH)の平子裕志社長は、東南アジアの航空会社との提携強化により、米国路線への乗り継ぎ需要を取り込む姿勢を示した。
国土交通省は羽田空港の滑走路や飛行経路を見直すことで、1日あたり50枠の増便を決定している。日米間の路線には半数近い24枠を割り当て、日米に12枠ずつ振り分ける方針が決まり、米国の航空会社4社が15路線の開設を米国運輸省(DOT)に申請している。
ANAHDの片野坂社長は、「12枠の米国路線への配分を歓迎したい。米国経済が堅調で、(ANAの)米国路線も好調が続いている。残りの枠もどう配分されるか、しっかり見ていく」と語った。
ANAの平子社長は、米国路線について「ユナイテッド航空(UAL/UA)と共同事業(JV)を展開しており、効果が出ている。ユナイテッドのハブ空港に乗り入れる戦略を取ってきたが、昨今は必ずしもそうではなく、シアトルやサンノゼは成功している」と述べ、ユナイテッドとの乗り継ぎだけにこだわらず、新路線を考える必要性に触れた。
「米国での乗り継ぎが仮にそれほどなくても、成田や羽田の手前となる東南アジア路線で利用者を獲得できている」(平子社長)として、資本提携を結んだベトナム航空(HVN/VN)やフィリピン航空(PAL/PR)との連携を強化することでアジアから日本を経由し、米国路線へ乗り継ぐ需要の取り込みを図る。
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全日本空輸
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