4月1日から持ち株会社制に移行する全日本空輸(ANA、9202)は、グループ全体の経営方針を決定する持ち株会社「ANAホールディングス(HD)」と、運航を手がける事業会社「全日本空輸」の2社体制となる。
ANAHDの社長には伊東信一郎社長(62)が、会長には現ANA会長の大橋洋治氏(73)が就任。新ANAの社長には篠辺修副社長(60)が昇格し、会長は伊東社長が兼務する。ANAHDは120人程度、新ANAは2012年12月時点で約1万3700人が現ANAから各社へ移る。
ボーイング787型機のバッテリー問題が解決に至らない中、伊東氏と篠辺氏の二人三脚で経営課題へ対処していく。4月からの新経営体制では、ANAHDは2人、新ANAは5人が新たに執行役員に就く。
ANAHDでは、片桐純・秘書部長(現秘書室長)と石坂直人・調査部長(現調査室長)が新任。新ANAは井戸川眞・フライトオペレーションセンター副センター長(現オペレーションサポートセンター副センター長)と、泉弘毅・ANAウイングス社長(現ANAベースメンテナンステクニクス出向)、伊東裕・欧州室長 兼 ロンドン支店長(現パリ支店長)、髙田直人・福岡支店長 九州沖縄地区担当(現広報室長)、國分裕之・人事部長 兼 ANA人財大学長(現同職)が新任となる。
伊東氏は年明け早々、篠辺氏に新人事を伝えたという。整備本部以外に企画部門やマーケティングにも携わった篠辺氏に対し、「今後ホールディングス会社と事業会社としてタッグを組んでいけると確信している」と厚い信頼を寄せる。30代を技術部で過ごした篠辺氏は「飛行機には様々なトラブルが出るが、どう改修すれば良いかをその時に学んだ。今の考え方の根っこも、その時にできた」と振り返る。
新体制移行当初は、伊東氏が篠辺氏とグループ全体を見ながらサポートを行い、その後はANAHDに注力していくという。
4月1日からのANAHDと新ANAの経営陣の担当業務などは下記の通り。
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