A380も塗装可能な格納庫 特集・大韓航空テックセンター

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 大韓航空(KAL/KE)は、航空機の運航に加え、設計や整備など幅広い事業を手掛けている。その一つが、サプライヤーとして航空機メーカーに納品する部品の製造だ。

釜山にある大韓航空テックセンターで塗装作業中のA380=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

 釜山金海国際空港に隣接する「大韓航空テックセンター」は、1976年設立。70万6000平方メートルの広大な敷地に、航空機の整備用格納庫や、エアバスA380型機に対応する塗装用格納庫など66施設を有し、航空機に関するさまざまな業務を40年以上担ってきた。

 大韓航空は、ボーイングやエアバスなど、航空機メーカーとパートナー契約を結び、機体を構成する部位の製造を担当。ボーイング機向けには、737のウイングレットやレドーム、777や787、747のレイクドウイングチップなどを、エアバス機向けもA320やA330neoのシャークレットや、A350の貨物室ドアなどを製造している。

 航空機メーカーからの受注に留まらず、日本の川崎重工業(7012)やSUBARU(7270)へ787の一部パーツを納品している。大韓航空が製造する787の6部品のうち、「Aft Wheel Well Bulkhead」は川崎重工へ、「Stringer」はSUBARUへ納品されたのちに中央翼として完成後、ボーイングへ納入される。

 機体の塗装作業は、自社で行わない航空会社も多い中、大韓航空はA380のペイントが可能な格納庫(ペイントハンガー)を保有。A380の場合、塗装に2週間ほどかかるという。施設内には、過去に塗装作業を担った航空会社のパネルが並び、全日本空輸(ANA/NH)など日本の航空会社の写真も飾られていた。

 大韓航空は、民間航空機の重整備を年間約100機、部品の整備は年間2万5000件以上実施。同社ではこれらの作業で得た経験や技術を基に、無人機の開発なども進めている。

*写真は17枚。

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中の777。奥は退役したA300=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中の777=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中の777=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中の777=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中のA330=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中のA330=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中のA330=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫で整備中のA330=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの整備用格納庫=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターの塗装用格納庫=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターで塗装した機体=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターで塗装作業中のA380=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンター内に掲げられたA350やA320の部品を手掛けていることを示す横断幕=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターで製造されるA320ファミリーのシャークレット=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターで製造されるA350 XWB用貨物室ドア=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

釜山にある大韓航空テックセンターで製造されるA350 XWB用貨物室ドア=PHOTO: Masahiro SATO/Aviation Wire

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