エアバスは、A330型機の改良型A330neoのうち、A330-900が現地時間9月26日付でEASA(欧州航空安全局)から型式証明を取得した。FAA(米国連邦航空局)からも近日中に取得する見込みで、数週間以内にローンチオペレーターのTAPポルトガル航空(TAP/TP)への引き渡しを予定している。
A330-900の飛行試験初号機(登録番号F-WTTN、MSN1795)は、2017年10月19日に初飛行。3機の飛行試験機で合計1400時間飛行し、12カ国以上に飛来した。
A330neoは、現行のA330-200と同サイズのA330-800(標準座席数3クラス257席、最大406席)と、A330-300とサイズが同じA330-900(3クラス287席、最大440席)の2機種で構成。ともにA350 XWBの主翼技術を取り入れ、ロールス・ロイス社製新型エンジンのトレント7000と空力特性の改善で、1座席あたりの燃費を改善する。
主翼は従来の60.3メートルから64メートルに大型化。翼端に装備して燃費を改善する「シャークレット」は、A350の技術を取り入れた。客室はA350のものをベースとし、大型化した手荷物収納棚やLED照明などを採用した新内装「エアスペース」を取り入れる。
8月末時点の受注実績によると、A330-900の受注は224機。A330-800は、唯一発注していたハワイアン航空(HAL/HA)がボーイング787-9型機へくら替えしたことで、6機すべてをキャンセル。これにより、2月から受注ゼロが続いている。
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Airbus
エアバス・ジャパン
European Aviation Safety Agency
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