エアライン, 企業, 官公庁, 空港 — 2018年9月24日 20:56 JST

関空の旅客輸送支える鉄道再開　写真特集・列車再び渡る関空連絡橋

　台風21号の影響で9月4日から閉鎖され、21日に第1ターミナル（T1）の運用が全面再開された関西空港。LCCが乗り入れる第2ターミナル（T2）は7日から順次運用を再開しており、T1は14日から国際線南エリアと国内線エリアを暫定再開し、21日に残る国際線北エリアが使えるようになった。

18日から鉄道の運行が再開された関空連絡橋を渡る南海の関空行き列車（行先表示はなんばに変更済み）＝18年9月21日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

橋桁撤去作業のイメージ図（左）と側面図（NEXCO西日本のウェブサイトから）

　ターミナル内は仮復旧した部分が多いため、今後はこれらの本格復旧や、貨物便の運航平常化などが課題となる。そして、関空と対岸を結ぶ唯一の連絡橋も、早期復旧が待たれる。

　4日にタンカーが南側に衝突した連絡橋は、橋桁が最大約4メートルずれた。12日から道路が通る橋桁「道路桁」の撤去を始め、14日午後2時ごろに完了。線路が通る鉄道桁の健全性が確認できたことから、当初予定の21日より3日前倒し、18日始発から南海電鉄とJR西日本が運転を再開した。

　撤去されたのは、関空側の陸地にかかる橋台「A1」から、海上の橋脚「P2」までの188メートル。損傷した橋桁を、クレーン船でつり上げて撤去した。橋桁を撤去した跡を見ると、保線作業などで作業員が通る線路脇の通路が大きく変形している箇所がみられた。

　連絡橋は、T2を使用した暫定運用が始まった7日から、緊急車両やバスなどに限り通行を認めていた。21日からT1国際線北エリアの運用が再開されたことから、この日の午前0時からタクシーとハイヤーも通行を認め、連絡橋上り線の対面通行箇所を関空方面のみ2車線に増やし、通行量増加に対応している。

　現時点では、自家用車とレンタカーについては、これまで通り通行できない。連絡橋の完全復旧は、2019年のゴールデンウイーク前となる見通し。

＊写真は24枚。

関空連絡橋の橋桁を撤去するクレーン船＝18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

関空連絡橋の橋桁を撤去するクレーン船＝18年9月12日 PHOTO: Motoyoshi OHMURA/Aviation Wire

クレーン船による撤去作業が進む関空連絡橋の橋桁＝18年9月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

クレーン船による橋桁の撤去作業が進む関空連絡橋＝18年9月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

クレーン船による撤去作業が進む関空連絡橋の橋桁＝18年9月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

クレーン船により橋桁が撤去され復旧作業が進む関空連絡橋の線路＝18年9月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

クレーン船により橋桁が撤去され復旧作業が進む関空連絡橋の線路＝18年9月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire