ボーイングは現地時間2月7日、米国連邦航空局(FAA)の承認を受け、同社が保有する787型機の5号機(ZA005、登録番号N787FT)を使用して試験飛行を行うと発表した。ボーイングによると、試験飛行の詳細なスケジュールはまだ確定していないという。試験飛行が行われると、1月16日にFAAが787の運航を一時禁止する耐空性改善命令(AD)を出して以来、米国内で最初のフライトになる。
この試験飛行では、飛行中のバッテリーの作動状況をテストする。ボーイングでは収集したデータを調査チームに提供し、原因調査に協力する。
試験飛行は航空会社による通常の商業飛行とは異なり、FAAが許可する際には特別な条件が常に課される。現時点ではバッテリーのトラブルの原因究明作業が進行中だが、ボーイングではこの試験飛行は安全性が保たれるとしている。
安全性を確保するため、バッテリーの飛行前点検とバッテリーの状況に関するメッセージのモニター、飛行後のバッテリー点検などを追加の予防措置として実施する。
ボーイングでは数百人の専門家チームを編成し、問題解決と運航再開に向けて24時間体制で取り組んでいる。また、787の製造を継続し、デリバリーを再開出来るよう準備を進めている。
787で発生した一連のバッテリートラブルについては、7日に米国家運輸安全委員会(NTSB)が原因についてバッテリー内で発生したショートに起因するとみられるとの進捗報告を行った(関連記事)。これについてボーイングでは、「787をより良い航空機にするために変更が必要であれば、ためらうことなく進める」との声明を発表している。
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