エアライン, 機体, 解説・コラム — 2018年8月16日 14:51 JST

「フレンドシップで運ぶと思っていた」ANA整備士から見たYS-11聖火輸送

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 1964(昭和39)年10月10日に開幕したの東京オリンピックでは、聖火輸送に戦後初の国産旅客機である日本航空機製造(日航製)のYS-11型機が使われた。試験2号機(登録番号JA8612)が全日本空輸(ANA/NH)にリースされ、返還前の沖縄・那覇空港から聖火リレーがスタートする鹿児島と宮崎、北海道へ運ばれた。

東京オリンピックの聖火輸送隊としてYS-11に同乗した元ANA整備士の福井さん=PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 ANAは、パイロットや整備士、客室乗務員など12人で聖火輸送隊を編成。機内には飛行機が揺れても聖火が消えないよう、聖火を置く専用の台が設けられた。

 このYS-11に同乗した整備士、福井裕(ゆたか)さんに当時の様子を聞いた。

—記事の概要—
裸火は持ち込めない
どこでも大歓迎

裸火は持ち込めない

 福井さんは1956(昭和31)年4月に入社し、1963年9月から名古屋駐在として、日航製で開発が進められていたYS-11に関する業務に従事していた。そして1964年6月に羽田へ異動する辞令が出た。

YS-11の機内に設置された特製の聖火台(福井さん提供)

 「YS-11の受け入れに向けて整備規定を作ったり、マニュアルを作っており、頭の中はそれしかなかったのですが、聖火輸送をやれと言われました」と話す福井さんは、1961年に就航したターボプロップ機であるフォッカーF-27 フレンドシップで聖火を運ぶのではと考えていた。

 しかし、聖火輸送はフレンドシップではなく、YS-11が担うことに。間近で接していた福井さんが


これより先は会員の方のみご覧いただけます。

無料会員は、有料記事を月あたり3記事まで無料でご覧いただけます。
有料会員は、すべての有料記事をご覧いただけます。

会員の方はログインしてご覧ください。
ご登録のない方は、無料会員登録すると続きをお読みいただけます。

無料会員として登録後、有料会員登録も希望する方は、会員用ページよりログイン後、有料会員登録をお願い致します。

会員としてログイン
 ログイン状態を保存する  

* 会員には、無料個人会員および有料個人会員、有料法人会員の3種類ございます。
 これらの会員になるには、最初に無料会員としての登録が必要です。
 購読料はこちらをご覧ください。

* 有料会員と無料会員、非会員の違いは下記の通りです。
・有料会員:会員限定記事を含む全記事を閲覧可能
・無料会員:会員限定記事は月3本まで閲覧可能
・非会員:会員限定記事以外を閲覧可能

* 法人会員登録は、こちらからお問い合わせください。
* 法人の会員登録は有料のみです。

無料会員登録
* 利用規約 に同意する。
*必須項目新聞社や通信社のニュースサイトに掲載された航空業界に関する記事をピックアップした無料メールニュース。土日祝日を除き毎日配信しています。サンプルはこちら
登録内容が反映されるまでにお時間をいただくことがございます。あらかじめご了承ください。