中距離LCC事業に参入するピーチ・アビエーション(APJ/MM)が、7月16日から英国で開かれた世界最大規模の航空ショー「ファンボロー航空ショー」でエアバスA321LR型機を発注した。A321LRは、新型エンジンを採用したA321neoの航続距離をさらに伸ばした機体で、大西洋横断も可能な低燃費の次世代機だ。
ピーチはA321LRを2020年度に2機導入。2020年10-12月期に初号機を、2020年度内に2機目を受領し、片道7時間程度となる東南アジア方面の国際線を中心に投入する。
最大離陸重量(MTOW)を97トンに引き上げ、3個目の中央燃料タンクを追加することで、航続距離を単通路機では世界最長となる約7408キロ(4000海里)に延長したA321LR。エアバス・ジャパンのステファン・ジヌー社長は「ゲームチェンジャーになる。日本のほかの航空会社にも販売していきたい」と意気込む。
今回のピーチの契約は、2016年11月に締結した10機のA320neo(188席予定)の発注契約のうち、2機をA321LRに変更したもの。ファンボローでピーチの井上慎一CEO(最高経営責任者)に、A321LR導入の狙いや路線、難しいと言われる中距離LCC事業について聞いた。
── なぜ追加発注ではなく、既存発注分を見直したのか。
井上CEO:いろいろとシミュレーションした結果だ。バニラエア(VNL/JW)との統合もあるので、そこに向けて機材計画をアジャストしなければいけない。今後はバニラの機材も
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