三菱航空機の水谷久和社長は現地時間7月18日、ロンドン近郊で16日から開かれているファンボロー航空ショーで起きたMRJの損傷トラブルについて、機体にけん引車を接触させた現地委託先との補償交渉を始めたことを明らかにした。
*3日目の飛行展示の記事はこちら。
トラブルは、MRJが初めてファンボロー航空ショーでフライトディスプレー(飛行展示)を披露した、ショー初日の16日に発生。三菱側が現地で委託している業者が、飛行展示を終えたMRJを駐機位置へけん引している際、機体にけん引車が接触し、機首の一部が損傷した。
世界最大規模の航空ショーで初の飛行展示を終え、航空機市場に実質的なデビューを果たした矢先のトラブルだったため、水谷社長ら関係者を大きく落胆させた。
18日にファンボローでAviation Wireの取材に応じた水谷社長は、「業者と話を始めた」と述べ、補償交渉を始めたことを明かした。
MRJにとって飛行展示最終日となる18日は、機体の安全性が確認できたため、飛行展示を実施するという。
*水谷社長へのインタビュー詳報はこちら。
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三菱重工業
三菱航空機
Farnborough International Airshow 2018
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