全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(ANAHD、9202)は4月1日、羽田空港の格納庫でグループ合同入社式を開催した。2018年度はグループ36社に2649人(男性740人、女性1909人)が入社した。
式にはANAHDの片野坂真哉社長のほか、ANAHDの長峯豊之副社長、ANAの平子裕志社長、志岐隆史副社長、清水信三専務、山本ひとみ執行役員が出席。東京五輪・パラリンピックに向けた特別塗装機「HELLO 2020 JET」(ボーイング777-200ER型機、登録番号JA741A)も列席した。
片野坂社長は「安全は経営の基盤であり、社会への責務」とあいさつ。「安全がすべて」と4回繰り返し、「深く胸に刻んでほしい」と述べた。
2015年の就任以来、片野坂社長は入社式で、過去の事故について語っている。今年は1971年の雫石事故や1966年の松山沖事故のほか、1999年に起きた羽田発札幌行きNH61便ハイジャック事件などを例に挙げた。
「人間は鍛錬において、経験を重ねることが大切と言われるが、航空機事故に関しては当てはまらない」と狙いを語り、「過去の事故を思い出し、事故の教訓に学ぶことで、『絶対に事故を起こさない』という信念のもと、全員で努力してきた」と続けた。
片野坂社長は新入社員に対し、「未来は1人では創れないが、未来に向かって動くことは1人でもできる。一緒に進んでいこう」とメッセージを送った。
新入社員を代表して、全日空商事に入社する神長汐音(かみなが・しおね)さん(19)があいさつ。「片野坂社長の熱い激励を受け、身の引き締まる思い」とし、「未来のANAグループを作るのは、私たち1人ひとり。常に挑戦を続ける」と抱負を語った。
式典ではグループの有志で結成したバンド「ANA Team HANEDA オーケストラ」が演奏を披露。ANAグループのイメージソング『Another Sky(アナザースカイ)』などを演奏し、新入社員を歓迎した。
*写真は11枚。
これまでの入社式
・片野坂社長「初心忘れず、誇りと自覚大切に」 ANA、17年度入社式(17年4月1日)
・片野坂社長「自己ベスト発揮と成長期待」 ANA、16年度入社式(16年4月1日)
・片野坂社長「チャレンジして失敗を」 ANA、15年度入社式(15年4月1日)
・ANA、入社式にジャンボも”列席” 寄せ書き「ちょっと書きにくかった」(14年4月1日)
・ANA、持ち株会社制初の入社式 受領したての777-200ERとともに(13年4月1日))
列席した「HELLO 2020 JET」
・ANA、富士山や東京タワー描いた777就航 東京五輪向け特別塗装機(18年1月29日)
・「将来はデザイナーか整備士」写真特集・中学生が描いたHELLO 2020 JET(18年1月28日)
・ANAの東京五輪塗装機HELLO 2020 JET、伊丹離陸 29日から国内線(18年1月27日)
・ANA、東京五輪の特別塗装機 HELLO 2020 JETが18年1月就航(17年4月2日)
・ANA、東京五輪向けた特別塗装機のネット投票開始 5案から大賞選ぶ(17年1月23日)
・ANA、東京五輪の特別塗装機デザインコンテスト(16年10月4日)