日本航空(JAL/JL、9201)とハワイアン航空(HAL/HA)は夏ダイヤ初日の3月25日、コードシェア(共同運航)とラウンジの相互利用を始めた。これに伴い、ハワイアンは成田空港の使用ターミナルを従来の第1ターミナルから、JALと同じ第2ターミナルへ移転した。
JALとハワイアンは2017年9月26日に、包括的業務提携契約を締結。コードシェアやラウンジの相互利用、マイレージプログラムの提携などのほか、将来的には、ハワイ-アジア市場での事業展開に向け、共同事業(JV)の検討を進める。
JALは、ハワイアンが運航する日本-ハワイ間の全便のほか、ホノルルとコナを発着するハワイ州内路線の多くの便でコードシェアを実施。一方、ハワイアンはJALが運航する日本-ハワイ間の全便のほか、羽田と成田、関空、新千歳を発着する国内線と、シンガポールやホーチミンシティなどの東南アジア路線でコードシェアを行う。
両社のコードシェア便では、マイレージサービスの上級会員など対象客がラウンジを利用できるようになった。このうち、ハワイアンが運営するラウンジの利用については、ホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港(旧称ホノルル国際空港)のみが対象となる。
また、ハワイアンの運航便では、JALの上級会員となるJMBダイヤモンド、JGCプレミア(JGP)、JMBサファイア、JALグローバルクラブ(JGC)会員は専用カウンターを利用できず、受託手荷物の無料許容量の優待や手荷物の優先取扱いサービスを受けられない。
25日は、成田でJALとハワイアン双方の便の出発前に、記念セレモニーが開かれた。ハワイアン航空の「セレネーダーズ」のミュージシャンとダンサーが、ハワイアン音楽とダンスを搭乗口前で披露した。乗客には、ココナッツの実でできたレイがプレゼントされた。
JALの藤田直志副社長は、「ハワイアンは2019年に90周年を迎え、JALは1964年から64年間ホノルル路線を飛んでいる。老舗の2社が、みなさんのハワイの旅をもっともっと楽しくしていく」と語った。
ハワイアンのテオ・パナジオトゥリアス上席副社長は、「JALとともにより多くのお客様をハワイにお連れすることができるようになる。このパートナーシップにより、皆様の旅行が便利になることをうれしく思う」と述べた。
式典が開かれた、JALの成田発ホノルル行きJL786便(HA5395便、ボーイング767-300ER型機、登録番号JA606J)は、乗客201人(幼児4人含む)を乗せ、午後8時3分に64番駐機場を出発。ハワイアンの成田発ホノルル行きHA822便(JL6406便、エアバスA330-200型機、登録番号N385HA)は、乗客280人(幼児4人含む)を乗せて、午後8時48分に63番駐機場を出発した。HA822便は、ハワイアンの成田第2ターミナル初便となった。
*写真は10枚。
JAL
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