エアバスは現地時間2月20日、カタール航空(QTR/QR)へA350-1000型機の初号機(登録番号A7-ANA)を仏トゥールーズで引き渡した。顧客へのA350-1000初納入で、月内にドーハ-ロンドン(ヒースロー)線に就航する見通し。
カタールのA350発注機数は世界最多の76機。標準型のA350-900を39機、胴体が約7メートル長い長胴型のA350-1000を37機確定発注済みで、A350-900は1月末時点で21機受領している。
座席数は、A350-900より44席多い2クラス327席で、ビジネスクラス46席、エコノミークラス281席。ビジネスは1-2-1席配列で、ダブルベッドにもなる「Qsuite(Qスイート)」を、エアバス機では初導入した。エコノミーは3-3-3席配列で、シート幅が18インチのものを採用している。
A350-1000は、システムの95%がA350-900と共通で、タイプレーティング(機種別操縦資格)も共通。主翼の後縁が改良され、メインランディングギア(主脚)は6輪のものに改められた。エンジンは英ロールス・ロイス製トレントXWB-97を搭載する。
1月末現在、A350 XWBの受注は854機で、このうちA350-1000は11顧客が169機を確定発注。日本の航空会社では、日本航空(JAL/JL、9201)がボーイング777型機の後継機として、A350-900とA350-1000を合わせて最大56機導入する。確定発注はA350-900が18機、A350-1000が13機の31機となっている。就航予定は2019年で、777を6年程度で置き換える。A350-1000は、長距離国際線用777-300ERの後継となる見通し。2月14日には、飛行試験2号機(F-WLXV)が羽田へ初飛来した。
A350-1000試験機 日本初公開
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