エアライン, ボーイング, 機体 — 2013年1月9日 13:35 JST

日航の787、ボストンで燃料漏れ 原因はバルブ、4時間遅れで再出発

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 ボストンのローガン空港で現地時間1月8日正午(日本時間9日午前2時)すぎ、離陸に向けて誘導路を走行していた日本航空(JAL、9201)のボーイング787型機(登録番号JA824J)が燃料漏れを起こした。乗客乗員192人にけがはなかった。同機はその後安全が確認できたとして、定刻より4時間近く遅れて現地時間8日午後3時47分(日本時間9日午前5時47分)に成田へ出発。JALによると、順調に飛行しているという。

JALの787=12年8月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 燃料漏れが起きたのはボストン発成田行きJL007便(乗客181人、乗員11人の192人)。ローガン空港を離陸するため誘導路を走行していたところ、左の主翼端から燃料が漏れていると管制塔から連絡が入り、機体をトーイングカーでけん引してターミナルへ引き返して点検を行った。NHKは空港当局者の話として、約150リットルが漏れたと報じている。

 JALによると、点検を行ったところ、機体中央のセンタータンクと左主翼側のメインタンクを結ぶ4つのバルブのうち、1つが開いていたという。このため、センタータンクから左主翼のメインタンクへ燃料が流入。メインタンクからあふれた燃料が流れ込むサージタンクも満杯になり、オーバーフローした燃料を外へ排出するノズル「ベントスクープ」から機外へ漏れた。

 その後、バルブが閉じていることが確認できたため、乗客170人と乗員11人の計181人を乗せて成田へ再出発した。

 現在JALは7機の787を保有しており、当該機は昨年9月に受領した6号機で、現地時間7日に補助動力装置(APU)用バッテリーから出火した7号機とは別の機体。

 787については、昨年12月に米国連邦航空局(FAA)がボーイング787型機全機に対して燃料配管の接続部に異常がないか点検するよう、耐空性改善命令(AD)を出している。JALによると、このADと今回の燃料漏れに関連性はないという。詳しい原因については成田へ到着後に調査を行う予定。

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