エンブラエルは現地時間1月22日、次世代リージョナルジェット機E190-E2の燃費が、当初の計画値よりも1.3%良好で、現行機E190と比べて17.3%改善すると発表した。
E190-E2は、次世代機「E2シリーズ」のうち、最初に開発を進めている機種。現行のエンブラエル170(E170)とE175、E190、E195で構成する「Eジェット」の後継機で、E175-E2とE190-E2、E195-E2の3機種で構成する。
座席数は、年内の納入開始を目指すE190-E2が1クラス106席、2クラス97席。2019年前半から顧客への引き渡しを計画しているE195-E2が1クラス146席、2クラス120席、2021年に引き渡しを始めるE175-E2は1クラス88席、2クラス80席となる。
E2のエンジンは、三菱航空機が開発を進めているリージョナルジェット機「MRJ」と同じく、低燃費と低騒音を特徴とする米プラット・アンド・ホイットニー(P&W)製GTFエンジンを採用。推力の違いにより、E175-E2がPW1700G、E190-E2とE195-E2がPW1900Gを搭載する。座席数は、MRJ90が1クラス92席、MRJ70が1クラス78席で、MRJ90はE175-E2と競合する。
ボンバルディアが開発した小型旅客機「Cシリーズ」は、E2シリーズと比べて機体サイズがやや大きいが、座席数で比べるとE190-E2やE195-E2に近い。Cシリーズは、CS100(108-135席)とCS300(130-160席)の2機種をそろえている。
エンブラエルは、これまでの飛行試験の結果から、燃費性能が「直接競合する他社機より約10%優れている」として、Cシリーズよりも優位であることをアピール。離陸性能も、計画値を上回ったことを明らかにした。
エンブラエルとボンバルディアのリージョナル機2強は、100席以上の旅客機市場を握るボーイングやエアバスとの関係を深めている。エンブラエルはボーイングと提携交渉を進めており、ボンバルディアはエアバスとCシリーズについてパートナーシップ締結の同意書を交わしている。取り残されたMRJは、これまで以上に苦戦を強いられそうだ。
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Embraer
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