企業, 機体 — 2017年11月13日 06:00 JST

ミネベアミツミ、欧州で航空事業強化 仏MAB買収

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 ミネベアミツミ(6479)の欧州子会社NMBフランス(NMB Minebea S.a.r.l.)が、航空機用精密機械加工品を製造販売するフランスのMach Aero Bretigny Rectification SAS(MAB)の全株式を取得した。また、NMBフランスとNMB-Minebea UK Ltd.が、Mach Aero Components Private Ltd.(MACPL)の全株式を共同取得した。欧州での事業拡大と、競争力向上を目指す。

欧州で航空事業を強化するミネベアミツミ=17年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 MABは、航空機向けロッドエンドやスフェリカルベアリングなどすべり軸受をはじめ、同製品を組み込んだメカパーツ組立品の製造販売を手掛ける。MACPLは、MAB製品をインドで量産する。

 エアバスなどの製造拠点があるフランスは、欧州の航空ビジネスのハブ。ミネベアミツミグループとしてフランスとインドに機械加工の生産拠点を持つ会社を活用することで、欧州での事業拡大や生産拠点の最適化によりコスト競争力を向上させる。

 MABは1965年創業で、資本金は500万ユーロ(約6億6000万円)、2016年12月期の売上高は2200万ユーロ(約28億円)。MACPLは2005年創業で、資本金は14万ユーロ相当(約1800万円)、2016年12月期の売上高は300万ユーロ(約4億円)となっている。

 MABが欧州で50年以上にわたり構築してきた航空機関連の顧客基盤と、メカパーツビジネスのノウハウを活用する。特に、旅客機やヘリコプター向けのメカニカルパーツ製品の売上拡大が期待できるという。MACPLのインドでの生産能力は、顧客が求める一定比率以上のインド生産に合致することから、新規事業の獲得につながるとしている。

 また、グループ全体の調達リードタイムや費用削減効果が期待でき、航空機事業の規模拡大で欧州以外のビジネスにも相乗効果を見込む。

 株式取得はいずれも11月3日付で、買収金額は非公開。ミネベアミツミによると、業績への影響は軽微だという。

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