ボーイングは現地時間10月23日、シンガポール航空(SIA/SQ)が777-9を20機と787-10を19機の計39機を正式発注したと、ワシントンのホワイトハウスで発表した。両社の調印式には、米国のトランプ大統領とシンガポールのリー・シェンロン首相も列席した。
シンガポール航空は今年2月に、今回の39機について発注意向を表明。777-9は新規発注で2021-22年度から、787-10は追加発注で2020-21年度から、それぞれ受領を計画している。
777-9は、各社が長距離国際線に投入している777-300ERの後継機「777X」ファミリーを構成する機種。777Xはメーカー標準座席数が3クラス350-375席の777-8と、400-425席の777-9の2機種から成る。航続距離は777-8が8700海里(1万6110km)、777-9は7600海里(1万4075km)を計画しており、エンジンは米GE製GE9Xを2基搭載する。航空各社への引き渡しは、2020年に始まる見通し。
787-10は、787ファミリーで3機種目となる超長胴型で、今年4月に初飛行。787の前部胴体は、標準型である787-8が約7メートル、787-10が約13メートルと、787-10は787-8と比べて約2倍の長さで、787ファミリー最長の機体となる。
長胴型の787-9の胴体をそのまま延長することから、ボーイングは効率性と共通性の高さをアピールする。メーカー標準座席数は2クラス構成の場合、787-9より40席多い330席。航続距離は6430海里(1万1910km)で、双通路機(ワイドボディー機)により運航されている路線の90%以上をカバーできる。
2013年に、ローンチカスタマーの1社として30機発注した787-10の初号機は、サウスカロライナ州ノースチャールストン工場で、今月ロールアウト済み。2018年上期の引き渡しを予定している。
また、シンガポール航空はエアバスの最新鋭機A350-900を67機発注済みで、A350の最大顧客。2015年10月には、A350-900の航続距離を延長した超長距離型「A350-900ULR(Ultra-Long Range)」を発注し、ローンチカスタマーになっている。
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