ピーチ・アビエーション(APJ/MM)は10月18日、沖縄就航5周年を迎えた。那覇空港のLCCターミナルでは、沖縄県内に居住し那覇をベースとする客室乗務員が乗客に記念品を手渡した。
ANAホールディングス(9202)傘下のピーチは、国内初のLCCとして2012年3月1日に運航開始。那覇発着1路線目となる関西線を、同年10月18日に開設した。同時に、国内初となるLCCターミナルがオープンした。全日本空輸(ANA/NH)が借り受けている貨物ターミナル内の一部施設を旅客用に約4億円かけて改装した。
2013年9月13日に石垣線が就航し、同月20日には那覇発着初の国際線となる台北(桃園)線が就航。2014年7月19日には福岡線を開設すると同時に、那覇を本拠地の関西空港に次ぐ第2拠点とし、運航するエアバスA320型機(1クラス180席)を夜間駐機して、機体を整備できるようにした。
その後、2015年2月21日に香港線、9月4日にソウル(仁川)線、2016年2月20日に成田線、今年2月19日にバンコク(スワンナプーム)線が就航。那覇発着路線のうち、パイロット不足で2014年7月19日に運休した石垣線は、同年8月31日で廃止となり、成田線は機材運用の見直しに伴い、今年3月25日を最後に運休した。
これにより、現在の那覇発着路線は6路線で、国内線が関西線と福岡線の2路線、国際線が台北線、香港線、ソウル線、バンコク線の4路線。2018年夏には、台湾の高雄へ就航するが、週3往復の香港線は利便性が向上せず、今月28日を最後に運休する。
また、今年3月1日には、客室乗務員のベース化を実施。沖縄県在住の客室乗務員を採用することで、那覇から東南アジア方面への新路線を開設し、訪日需要取り込みを図る。
那覇発着路線の累計搭乗者数は、2014年7月に50万人、2015年6月に100万人、2016年2月に150万人、2016年8月に200万人を達成。今年9月時点で、330万人に達した。
18日は、沖縄ベースの客室乗務員が「沖縄就航5周年 にふぇーでーびる」と書かれた横断幕を手に、関西行きMM214便を見送った。同便は乗客175人(幼児2人含む)を乗せて午後1時32分に出発し、午後3時37分に関空へ到着。「にふぇーでーびる」は沖縄方言で「ありがとう」を意味し、5年間の感謝の意を込めた。
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ピーチ・アビエーション
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