三菱重工業(7011)は2013年1月1日付で、防衛・宇宙事業の集約と統合を推進するための新組織「防衛・宇宙事業統合推進プロジェクト室」を社長直属で新設する。臨時の組織で、現在3事業本部で行っている防衛事業と航空宇宙事業本部の宇宙事業の一元的運営を実現し、事業基盤の強化を目指す。また、陸海空3自衛隊の統合運用に対応できる体制を構築する。
新組織は、同日付で防衛・宇宙事業統合推進の担当となる小林孝・常務執行役員が統括。企画と統合防衛シナジー、市場開拓の3グループを置き、約10人体制でスタートする。室長には航空宇宙事業本部の松本拓朗・企画管理部長が就任する。
三菱重工の防衛関連事業はこれまで、船舶・海洋事業本部の艦艇、航空宇宙事業本部の戦闘機とヘリコプター、誘導機器、汎用機・特車事業本部の戦車など、3事業本部で個別に取り組んできた。しかし、陸海空3自衛隊の統合運用への効率的支援や、セキュリティーの高度化、などを達成するには防衛事業の一元的運営が必要と判断した。
新組織は3事業本部と連携しながら防衛事業の総合的運営体制のあり方や、統合防衛事業戦略の確立とシナジーの発揮、宇宙の防衛利用、武器輸出3原則の包括的例外化に伴う新事業開拓などの検討を進めていく。
今回の組織改編で、同社の中期経営計画に基づいた4つの事業ドメインへの集約と再編を行い、事業規模拡大を目指す。
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