エアライン, 空港 — 2017年10月15日 20:15 JST

伊丹空港、空の日イベント盛況　CRJさよなら展示も

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　伊丹空港と関西空港を運営する関西エアポートは、空の日のイベント「空の日エアポートフェスティバル2017」を、伊丹で10月14日に開催した。日本航空（JAL/JL、9201）や全日本空輸（ANA/NH）の格納庫では航空関係の仕事体験コーナーを開き、飛行機との綱引きや整備部品販売、機体展示などが行われ、多くの家族連れでにぎわった。

退役したジェイエアのCRJをバックにミニCRJコーナーで記念撮影する親子と副操縦士＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

—記事の概要—
・改修工事で場所に苦慮
・ありがとうCRJ

改修工事で場所に苦慮

　空の日は、1992年に民間航空再開40周年を記念して制定され、毎年9月20日としている。航空会社や空港では、この日の前後を中心に、空の日を冠したイベントを開催している。

伊丹空港で開かれた空の日イベント＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　伊丹のイベントは、北ターミナル1階「ロビーステージ」と4階「星の間」、JALとANA両社の格納庫で開催された。ターミナルが改修工事中のため、イベントに利用できるエリアが限られていることから、例年とは内容が異なるものになった。ターミナルから両社の格納庫へは、大阪空港交通が無料シャトルバスを運行した。

　ターミナル1階のJALブースでは、社員による折り紙飛行機教室を開かれたほか、ステージ上には木製コックピットを展示。ボーイング777型機のコックピットを可能な限り再現した「もっくピット」と、伊丹を拠点にJALグループで地方路線を担うジェイエア（JAR/XM）の主力である、エンブラエル社機のコックピットをイメージした子供向けの「エンブラくん」が並んだ。

　また、飛行機が出発する際にトーイングカー（牽引車）で押し出す「プッシュバック」を体験できる子ども用ミニトーイングカーが、成田空港から持ち込まれた。JALのグループ会社JALグランドサービス東京（JGST）が製作した、ボーイング787型機を模した2号機で、親子連れが列を作っていた。

4階で開かれたそらやんすごろく＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　ターミナル4階の星の間は、関西エアポートとアイベックスエアラインズ（IBEX、IBX/FW）のブース。伊丹空港のキャラクター「そらやん」のオリジナルすごろくゲームや、IBEX機の整備部品展示、子供向け制服の試着会が開かれた。

　ANAの格納庫では、客室乗務員やグランドスタッフ、マーシャラーのお仕事体験や航空教室、車両や道具展示、グッズや就航地特産品の販売などが行われた。

ありがとうCRJ

　JALの格納庫では、今年度内の退役を予定しているジェイエアのボンバルディアCRJ200型機（1クラス50席）に関する展示を中心に、エンブラエル190（E190）型機（2クラス95席、登録番号JA244J）との綱引きや、特殊車両展示、シート展示、半値のものもあったモデルプレーンなどのグッズ販売、謎解きゲームなどを実施した。

退役するCRJに向けたメッセージを寄せ書きする親子＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

乗務の合間に撮ったCRJの写真を出展したジェイエアの酒井機長＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　CRJ200は、退役した5号機（元JA205J、売却後2-CFML）を展示するとともに、子供用の「ミニCRJ」を整備士たちが再塗装し、ピカピカな状態で来場者を出迎えた。ミニCRJは、実機で使う塗料で仕上げ、じゅうたんやシート表面の皮材、シートベルト、ヘッドレストカバーなども同じものを使ったミニチュアで、5号機をバックに親子連れが副操縦士と記念撮影していた。

　また、CRJを操縦するジェイエアの酒井真比古機長が、JALから出向して4年間乗務の合間に撮り続けてきた、CRJの写真45枚を展示。その前には、来場者に書いてもらうCRJへの寄せ書きコーナーが設けられ、酒井さんをはじめCRJのパイロットが来場者と思い出話に花を咲かせていた。

綱引きを終えてE190の外観を見学する参加者＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

　E190との綱引きは、整理券配布で受け付け、一番乗りの人は朝7時に駆けつけたという。参加者には記念品として、整備士がオイル缶を加工して作った貯金箱がプレゼントされた。

　今年初の試みになったという謎解きゲームは、問題を解き終わるとジェイエアの客室乗務員訓練用モックアップを見学できる特典付き。シート展示も機内誌から問題を出題するなど、単にシートを体験するのではなく、イベントを楽しんでもらえる工夫をこらした。モックアップでは航空教室や、客室乗務員との機内アナウンス体験も行われた。

　JALによると、今年の空の日イベントにはグループ会社の社員有志約170人が参加したという。

　ターミナルの改修工事は、2020年8月の全面開業を目標に進んでいる。

＊写真は55枚（ターミナル1階→4階→格納庫→モックアップの順）

ターミナル1階

伊丹空港の空の日イベントで開かれたJALの折り紙飛行機教室＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントで開かれたJALの折り紙飛行機教室＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントで開かれたJALのプッシュバック体験コーナー＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントで開かれたJALのプッシュバック体験コーナー＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントでステージに設けられたJALのコックピット体験コーナー＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントでステージに設けられたもっくピットを体験する来場者＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントでステージに設けられたJALの子供用コックピット体験コーナー「エンブラくん」＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントでステージに設けられたJALの子供用コックピット体験コーナー「エンブラくん」。ボタンを押すとライトが光る仕組み＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

伊丹空港の空の日イベントでステージに設けられたJALの子供用コックピット体験コーナー「エンブラくん」。実機のように天候情報などがプリントアウトされる部分も”再現”＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

エンブラくんを手作りで仕上げたJALエンジニアリングの会田誠整備士＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが行った謎解きゲーム＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

JALが行った謎解きゲームの解答用紙＝17年10月14日 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

ターミナル4階