ガルーダ・インドネシア航空(GIA/GA)は、ボーイング747-400型機(登録番号PK-GSH)を現地時間10月6日に退役させた。747-400は同社での23年間に幕を下ろした。
ガルーダの747-400は2クラス457席(ビジネス22席、エコノミー435席)。アッパーデッキ(2階席)はすべてエコノミーで、ビジネスはメインデッキ(1階席)前方に設定した。
退役した747-400(登録番号PK-GSH)は10月、スラウェシ島南部のマッカサルとサウジアラビアのメディナ間を往復。イスラム教の大巡礼「ハッジ」で教徒が利用した。最終便となったGA8991便は、6日にマッカサルを出発し、ジャカルタに到着した。
ボーイングの発注リストによると、ガルーダは1990年11月15日に747-400を2機発注。1994年1月14日と同年5月27日に受領した。
ジャンボの愛称で親しまれた747は、燃油費の高騰や飛行機の技術的な進歩により、世界的に退役が進んでいる。日本では、全日本空輸(ANA/NH)が2014年3月31日に運航した那覇発羽田行きNH126便を最後に、旅客型が全機退役。現在日本国内で運航されている747は、政府専用機と日本貨物航空(NCA/KZ)の貨物型のみ。
また海外の航空各社も、日本路線への投入を相次いで終了させている。2016年は、9月3日にKLMオランダ航空(KLM/KL)がアムステルダム-成田線で、10月1日にキャセイパシフィック航空(CPA/CX)が香港-羽田線での運航を終えている。
ユナイテッド航空(UAL/UA)は今年6月14日、サンフランシスコ-成田線での運航を終了。国際線での運航は10月29日のソウル(仁川)発サンフランシスコ行きUA892便が最後で、11月7日のサンフランシスコ発ホノルル行きUA747便で退役する。
デルタ航空(DAL/DL)は、今年12月までに全機が退役予定で、日本路線は10月30日の成田午後5時50分発のデトロイト行きDL276便が最終便となる見通し。
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ガルーダ・インドネシア航空
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