エアライン, 官公庁, 空港 — 2017年10月4日 23:02 JST

羽田の政策コンテスト発着枠、配分再延長 鳥取・石見線

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 国土交通省は10月4日、羽田発着枠政策コンテストで配分を受けた3路線のうち、2018年3月に期限を迎える全日本空輸(ANA/NH)の羽田-鳥取線と羽田-石見線について、有識者による評価の結果、配分を2年間再延長することを決めた。

鳥取と石見両空港の評価結果(国交省の資料から)

 政策コンテスト枠は、2014年3月30日からの夏ダイヤで初めて配分。羽田空港の国内線発着枠のうち、地方自治体と航空会社が共同で地方路線の利用者を増やすアイデアを出し合い、優れた提案に配分するもので、2013年11月に配分が決まった。

 鳥取線と石見線のほか、日本航空(JAL/JL、9201)の羽田-山形線が対象路線に選ばれた。配分後は、山形線が1日1往復から2往復に、鳥取線が1日4往復から5往復に、石見線は1日1往復から2往復に、それぞれ増便された。

 配分は2014年夏ダイヤから2015年冬ダイヤまでの2年間限定だったが、2015年12月10日に開いた有識者懇談会の結果、3路線とも延長が決定。最優秀の山形線は2016年3月27日から3年間、鳥取線と石見線は2年間延長された。

 今回、鳥取線と石見線が期限を迎えることから、慶應義塾大学商学部の加藤一誠教授ら6人の委員による有識者懇談会を9月13日に開催。2018年3月25日から2年間の延長が決まった。

羽田発着枠政策コンテストで配分を受けた3路線の実績(国交省の資料から)

 懇談会での評価は、A:大変優れている、B:一定の効果が認められる、C:大幅な改善を要する、D:成果が期待できない、の4段階。鳥取空港は委員6人のうち5人がB評価、1人がA評価で総合評価はBとなり、石見空港は4人がB評価、2人がC評価で総合はB評価だった。

 前回2015年の評価は、山形空港には6人の有識者全員がA評価を与え、総合評価がAとなった。2位は鳥取で、A評価が2人とB評価が4人で総合はB、3位の石見はA評価が1人、残り5人はB評価で総合もBだったので、鳥取と石見ともに前回より個別の評価は下がっている。

 10月4日現在の機材は、山形線がJALグループのジェイエア(JAR/XM)のエンブラエル170(E170)型機(1クラス76席)、鳥取線がANAのボーイング737-800型機(2クラス166・167席)とエアバスA320型機(1クラス166席)、石見線がANAの737-800(2クラス166・167席)となっている。

 配分前の2013年度の旅客数とロードファクター(L/F、座席利用率)は、山形線が3万828人で56.3%、鳥取線が31万5153人で64.2%、石見線が7万934人で58.2%だった。2016年度は、山形線の旅客数が2013年度比2.9倍の8万8832人、L/Fは25.4ポイント上昇し81.7%、鳥取線が1.1倍の35万3541人で、4.6ポイント下落し59.6%、石見線が1.6倍の11万2355人で、11.4ポイント下落し46.8%だった。国交省によると、山形線は無償旅客も含んだ数字で、鳥取線と石見線は有償旅客のみの値だという。

 今年4月から7月までの実績は、山形線の旅客数が2013年同期比で3.1倍の3万1001人、LFが83.8%、鳥取線は1.2倍の12万3021人で61.4%、石見線が1.5倍の3万9114人で50.8%となっている。

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国土交通省

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