リクルートライフスタイルのエイビーロード・リサーチ・センターは8月31日、同社が実施した「エアライン満足度調査2017」で、総合満足度ランキングなど3部門で第1位となった日本航空(JAL/JL、9201)を表彰した。JALが総合1位となったのは、2007年の調査開始以来初めて。
今回発表された調査結果は、2016年に海外へ出発した7170人を対象に、今年4月14日から17日の4日間調査を実施。60.9%にあたる4364人から回答を得た。その後、調査対象となる航空会社40社の利用者が、1社100人になるよう無作為抽出し、4000人の回答を集計した。
JALが1位となったのは、「総合満足度部門」「客室乗務員の接客サービス部門」「空港内の航空会社職員の接客サービス部門」の3部門。前年の順位はそれぞれ4位、3位、4位で、大きく前進した。残り3部門の「エンターテイメント部門」は3位(前年は4位)、「航空機の機材・設備部門」は2位(同5位)、「機内食部門」は4位(同6位)と、総合満足度を含む全6部門で前年を上回った。
リクルートライフスタイルの沢登次彦センター長は、「利用者のコメントを見ると、Wi-Fi無料化などネット系の話がすごく出ていた。リピーターの評価が、5段階評価で5を獲得しており、正規料金で利用した人の評価が高いのは、ほかに少し見られない傾向だ」と語った。
JAL商品サービス企画本部開発部の畠山隆久部長は、「2012年から16年までの中期経営計画では、顧客満足No.1を得ようと、全社一丸となってやってきた。ヒューマンな部分を磨いた結果だと思う」と述べ、「総合満足度でもNo.1をいただき、身が引き締まる思いだ」と話した。
沢登センター長によると、回答率60.9%は例年並みの数字で、観光渡航のほかビジネス渡航者も2割程度含まれているという。また、これまでと比べ、日系航空会社が善戦傾向にあった点について、「個人的には、海外の航空会社に日本発着便に対する投資の優先順位を上げていただきたい」と話した。
畠山部長は、ヒューマンな部分のサービスについて、「iPadを客室乗務員全員に持たせ、タイムリーで迅速なサービスを心掛けた。空港ではサービスコンテストの成果など、どちらも“寄り添うサービス”が実りつつある」と分析した。
表彰式には、畠山部長や客室乗務員、地上係員に加え、利用者の声を集計している商品サービス企画本部業務部の馬場ひかりさんも司会として参加。式を終えた馬場さんは、「いつもお客様の声を集めているだけに、とてもうれしいです」と、声を弾ませて喜んでいた。
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エアラインランキング2017(エイビーロード)
日本航空