日本航空(JAL/JL、9201)は、ベトナムのLCCベトジェット航空(VJC/VJ)と提携する。7月25日にホーチミンで発表する。
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ベトジェットは2011年12月に就航したベトナム初の民間航空会社で、同国初のLCC。ベトナム航空(HVN/VN)に次ぐ同国第2位の航空会社で、エアバスA320型機(1クラス180席)を27機、A321(1クラス230席)を15機運航している。
ベトナム国内線のほか、ホーチミンやハノイからタイやシンガポール、マレーシア、ミャンマー、中国、香港、台湾、韓国などへ国際線を運航。日本へは2014年12月30日に、関西空港へチャーター便が初めて乗り入れたが、定期便は就航していない。
JALはベトナムのパートナーとして、ベトナム航空と提携し、コードシェア(共同運航)を実施していた。しかし、全日本空輸(ANA/NH)を傘下に持つANAホールディングス(9202)が、ベトナム航空に約8.8%出資する資本・業務提携を、2016年5月28日に締結。これに伴い、ベトナム航空はJALとの提携を同年10月29日までの夏ダイヤ限りで解消し、翌30日開始の冬ダイヤからは、ANAとコードシェアやマイル提携を実施している。
JALはフルサービス航空会社(FSC)、ベトジェットはLCCと、ビジネスモデルやサービス水準が異なる。しかし、JALはすでに2012年4月からLCCとFSCの中間のサービスを提供する米国のジェットブルー(JBU/B6)と、2013年3月からはLCCのジェットスター・ジャパン(JJP/GK)とコードシェアなどの提携を実施しており、LCCとの関係強化を進めている。
JALはベトジェットと提携を結ぶことで、ベトナム以遠のネットワーク拡充を図るほか、ベトナムからの訪日需要獲得を狙う。
関連リンク
日本航空
VietJetAir
ホーチミンで覚書締結
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JAL
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ベトナム航空
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