日本航空(JAL/JL、9201)は6月22日、ボーイング787-9型機の新仕様機を国際線に投入すると発表した。7月31日から成田-クアラルンプール線(JL723/724便)に投入し、順次路線を拡大していく。
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新仕様機の座席数は3クラス203席で、ビジネスクラス52席、プレミアムエコノミー35席、エコノミー116席。既存仕様の787-9は3クラス195席で、ビジネスクラスのシートを変更することで座席数を8席増やした。
既存の787-8や787-9と同じく、全クラスのラバトリー(洗面所)に温水洗浄機能付き便座「ウォシュレット」を装備。無線LANによる機内インターネット接続サービス「スカイWi-Fi」にも対応する。
東南アジアなど中距離国際線を中心に投入する予定。時刻表では「SS9 II」と表記する。
ビジネスクラス
ビジネスクラスの名称は「スカイスイートIII」。2016年6月に就航した777-200ERの新仕様機「スカイスイート777」で採用したシートを、787-9の機体に合わせた。
フルフラットシートを斜めに配置する「ヘリンボーン配列」で、座席配列は全席から通路へアクセス出来る1-2-1席配列。シートを足もとで立体交差させ、内側に小物入れのある可動式アームレストを通路側に設ける。
ベッドの長さは最大約198センチ、ベッド幅は約53センチ、シート幅は約51センチで、個人用モニターは17インチのものを採用する。収納式の大型ダイニングテーブルを備え、ノートパソコンで作業しやすくした。全席に電源コンセントと充電用USB端子を設けた。
プレミアムエコノミー
プレミアムエコノミークラス「スカイプレミアム」と、エコノミークラス「スカイワイダー」は従来の787-9と同様のシートを採用する。
プレミアムエコノミーは、2-3-2の横7席配列。主な機能やデザインはスカイスイート787と同じで、前席の背もたれが倒れてこない「フィックスド・バック構造」を採用している。
シートピッチは約107センチ(42インチ)で、座席幅は約49センチ(19.4インチ)、個人モニターは12.1インチ(最前列のみ10.6インチ)となる。
エコノミー
エコノミーは、横9席が世界的に主流となっている787のエコノミーの中で、既存機と同じ8席を維持。9席配列と比べて、シート幅は約5センチ広くなる。
シート幅をプレエコ並みの約48センチ(19インチ)、シートピッチを現行の約79センチ(31インチ)より約5センチ広い約84センチ(33インチ)とすることで、快適性を訴求していく。足もとも機内エンターテインメントシステム(IFE)機器のボックスがなくなり、広くなった。
個人モニターは10.6インチで、全席にパソコン用電源とUSB端子を備える。プレエコ並みのシート幅や足もとの広さで、快適性を訴求する。
当初の運航路線は、成田−クアラルンプール線(火曜日除く)と成田−大連線(火曜日のみ)の2路線となる。
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