ピーチ、運航マニュアルデジタル化　国内初、iPadアプリ完全移行

　ピーチ・アビエーション（APJ/MM）は6月20日から、運航乗務員が使用する紙のマニュアルを廃止し、電子運航マニュアル（EFB、エレクトロニック・フライト・バッグ）に完全移行させた。EFBの完全導入は、日本の航空会社では初めて。紙マニュアルの廃止により機体重量を軽減し、二酸化炭素（CO2）排出量の削減を見込む。

ピーチが導入するエアバスのEFB「FlySmart with Airbus」（エアバス提供）

　導入するEFBは、エアバスが提供するアプリケーション「FlySmart with Airbus（フライスマート・ウィズ・エアバス）」で、アップルのタブレット端末「iPad」で閲覧する。同アプリには離着陸時の最適な機体性能を算出する計算ソフトも含まれる。

　EFBの導入により、規程や操作方法の変更に即座に対応できるほか、計算ソフトにより運航効率の最適化を実現する。

　ピーチでは、2016年6月からことし1月まで、EFBの評価運用を進めてきた。国土交通省航空局（JCAB）から完全導入の承認を取得したことから、完全に移行させる。

　紙マニュアルの廃止により機体重量をおよそ21キロ軽減。年間でドラム缶180本に相当する6万2000ポンドの燃費向上と、約90トンのCO2排出量削減を見込む。

関連リンク
ピーチ・アビエーション
Airbus
エアバス・ジャパン

・ピーチ、iPadの運航マニュアル導入　日本のLCC初（16年6月30日）
・ピーチ、パイロットにiPadマニュアル（15年7月8日）