ボーイングは現地時間5月10日、開発中の小型機737 MAXの飛行試験を一時中止すると発表した。搭載するエンジンの不具合によるもので、飛行試験再開は未定。検証を進めてから再開する。ボーイングでは、納入計画に変更はないとしている。
737 MAXは、CFMインターナショナルの新型エンジン「LEAP-1B」を搭載。ボーイングによると、CFMが5月1日の週後半に、同エンジンの低圧タービンディスクに不具合がある可能性を通知し、飛行試験を直ちに中止したという。
今後、両社で検証を進め、解決後に飛行試験を再開する。初号機は月内に、サウスウエスト航空(SWA/WN)への引き渡しを計画している。
737 MAXは737の発展型で、4機種で構成。いずれもLEAP-1Bを採用している。標準型は737 MAX 8(1クラス最大189席)で、日本の航空会社も多数導入している737-800の後継となる。このほか、737 MAX 8をLCC向けに座席数を増やした737 MAX 200(同200席)、もっとも胴体が短い機体で737-700の後継となる737 MAX 7(同172席)、胴体がもっとも長い737-900ERの後継機737 MAX 9(同220席)がある。
このうち、737 MAX 8の飛行試験初号機(登録番号N8701Q)は、2016年1月29日に初飛行。737 MAX 9の飛行試験初号機(N7379E)は今年4月13日、初飛行に成功した。
ボーイングは737 MAX 8の飛行試験機を4機、737 MAX 9は2機製造。4機の737 MAX 8のうち3機は飛行試験を終え、座席など内装を整えて顧客に引き渡す準備を進めている。
737 MAXは4月末現在、3714機を受注している。
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