エアライン — 2012年11月17日 01:42 JST

ジェットスター・ジャパン、国交省から厳重注意 関空便に影響も

By
  • 共有する:
  • Print This Post

 国土交通省は11月16日、ジェットスター・ジャパン(JJP)に対して厳重注意したと発表した。社内規定の資格要件に満たない整備士2人を確認主任者に選任していた。低コスト航空会社(LCC)への厳重注意は初めて。

国交省から厳重注意を受けたジェットスター・ジャパン=12年6月 PHOTO: Tadayuki YOSHIKAWA/Aviation Wire

 確認主任者は運航前の機体を点検し、問題がないかを最終的に判断する。JJPでは確認主任者に選任する際、社内訓練を受けることや他社で同職の経験が3年以上あることなどを規定しているが、2人は要件を満たしていなかった。このうち1人については、社内で要件を満たしていないことを把握していたにもかかわらず、適切な是正措置がとられていなかった。

 国交省航空局(JCAB)では、「このような状態で事業拡大を行うことは、運航の安全性に重大な影響を及ぼしかねない」として、12月17日までに是正措置を文書で報告するよう求めている。JCABでは、これまでもJJPに対して整備作業などについて改善を随時求めてきたという。

 厳重注意に伴い、JJPは第2拠点として22日から関西空港に2機常駐させる計画を一時凍結。当初は冬期スケジュールが始まる10月28日から常駐させる予定を11月22日としていたため、再延期となる。この影響で、すでに欠航している成田-関西線(GK102/107)の再開延期など、関空発着便の一部に影響が及ぶとみられる。

 影響が出る便について、JJPの飯野耕造広報部長は「どの便に影響が出るかは検討しているが、国交省が当社の計画を許可できるか現時点ではわからない」として、確定は週明けとなる見込みを示した。

 JJPのウェブサイトやフェイスブックの公式ページでは、厳重注意に関する告知が行われていない。飯野部長は「ホームページの更新を委託している会社に依頼したが、連絡がない。フェイスブックは担当部署に依頼したが、別部署なので詳細はわからない」と応じた。

 JJPは15日にウェブサイト上の「重要なお知らせ」で成田-関西線(GK102/107)の運休を告知しているが、飯野部長によると運休は今回の厳重注意とは関係なく、長期的な運航品質の向上が目的だという。

関連リンク
ジェットスター・ジャパン

ジェットスター・ジャパン、冬ダイヤで関空-成田2便欠航 関空駐機延期で