全日本空輸(ANA/NH)と航空大学校は3月17日、航大へのANA現役機長の派遣を拡大することで合意したと発表した。これまで1人だった機長の派遣を2人に増員する。機長は仙台分校でフライト課程を担当する。
ANAは2014年12月から2年間、航大仙台分校に機長1人を派遣し、教官を務めた。仙台ではトレーニングを7カ月間実施。運航形態とほぼ同様の「計器飛行方式」で実施する訓練の最終工程で、パイロットとして必要な能力の向上などをサポートする。
航大は宮崎市に本校を置く、公的な操縦士訓練機関。2年間の在籍中は座学とフライト訓練を実施し、パイロットを目指す人材を育成する。宮城・岩沼市の仙台分校のほか、北海道帯広市にも分校を設置している。
国内では、航空各社の路線拡大やLCCの就航などでパイロット需要が高まっており、世界的にもパイロット不足が指摘されている。航大では2018年度からの定員を、現在の72人から108人に増員し、パイロット不足解消を目指す。
関連リンク
全日本空輸
独立行政法人 航空大学校
ANAのパイロット
・ANA機長「信じられないくらい警告出ない」特集・さよなら日本初の777、JA8197(後編)(16年9月7日)
・ANA機長「運航環境が追いついてきた」特集・777就航20周年(後編)(15年12月30日)
・霞が関で飛行機の操縦体験 ANAの航空教室も(16年7月27日)
・ANA、キッザニアのブース刷新 開業10周年、機長「シミュレーター実機に近い」(16年10月6日)
・ANA、航空大学校に現役機長派遣 仙台分校でフライト課程(14年11月18日)
他社のパイロット
・JAL、新訓練方式の副操縦士誕生 27日から乗務開始(17年2月27日)
・JAL767機長、A350シミュレーター体験 「コツつかめば操縦しやすい」(17年2月14日)
・ブリティッシュ・エア、操縦室での記念撮影サービス iPad用アプリ導入(16年8月4日)