福岡空港のターミナルビルを運営する福岡空港ビルディングは2月14日、単独株式移転による完全親会社となる持株会社「福岡エアポートホールディングス」を設立した。福岡空港は、2019年4月をめどに民営化が計画されており、運営権取得を目指す。
社長には、九州電力(9508)の櫻木雅仁事業推進本部部長が就任。新会社の資本金は1億円で、空港ビルの株主が株式移転により設立し、空港ビルを100%子会社化した。
空港ビルの主な株主は九電のほか、日本航空(JAL/JL、9201)やANAホールディングス(9202)、西日本鉄道(西鉄、9031)。役員体制は、取締役が櫻木社長を含む6人、監査役が1人で、取締役は九電出身が3人、西鉄が2人、空港ビルが1人、監査役は西部ガス(9536)からとなっている。
現在、2800メートル滑走路1本のみで運用する福岡空港は、2500メートルの第2滑走路の増設など、拡張を計画。ターミナルビルは、1969年から47年間使用されてきた国内線第1ターミナルビルが、2016年10月4日を最後に閉館し、旧第2・第3ターミナルビルを改称した「国内線旅客ターミナル」に国内線を集約している。
福岡エアポートホールディングスは、これまでのターミナル運営ノウハウを生かし、空港運営権の獲得を目指す。一方、現在は国が管理する滑走路の運営には課題もあるため、オール九州に加えて知見を持つパートナー探しを急ぐ。
国内の空港民営化をめくっては、関西空港と伊丹空港が2016年4月1日に民営化。オリックス(8591)と仏空港運営会社ヴァンシ・エアポートのコンソーシアム(企業連合)が設立した関西エアポートが運営しているが、乗り入れる航空会社からは意思決定速度が民営化前と比べて低下したなど、さまざまな不満が噴出している。
福岡エアポートホールディングスの役員体制は下記の通り(氏名、出身組織の順。敬称略)。
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