GEアビエーションは12月8日、飛行データを分析し燃費を向上させるソリューション「フライト・アナリティクス」の導入で、全日本空輸(ANA/NH)と契約を締結したと発表した。日本の航空会社に同ソリューションを提供するのは初めて。
フライト・アナリティクスの導入により、燃料費の年1%程度の削減を見込む。ANAは国内・国際合わせて、1日1000便以上を運航している。2015年度の燃料関連費はおよそ3000億円。
また飛行データを解析することで、離着陸時や飛行中の燃料消費状況を把握できるようになる。運航乗務員には効率的な運航をサポートする。最適な燃料搭載量などをデータ化し、運用面の柔軟性を高められるようになる。
フライト・アナリティクスはカンタス航空(QFA/QF)やエアアジア(AXM/AK)などが導入。ビッグデータの活用した航空会社向けプログラム「フライト・エフィシエンシー・サービス」(FES)の一部で、100社以上の航空会社が導入している。
GEはボーイング777型機に搭載するエンジン「GE90」や、後継機となる777X用「GE9X」を製造。ANAを傘下に持つANAホールディングス(9202)は、20機の777-9Xを777-300ERの後継機として確定発注し、2021年度から2027年度にかけて受領する。
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