2017年1月に米大統領に就任するドナルド・トランプ氏が、次期大統領専用機(エアフォース・ワン)について、現地時間12月6日に「キャンセルする」とツイッターで発言した。専用機のベースとなるボーイング747-8型機のエンジン「GEnx-2B」を製造するGEアビエーション北アジア・パシフィック地区のショーン・キム代表は日本時間8日、トランプ氏の発言について、同社への影響はないとの認識を示した。
キム代表は「エアフォース・ワンのような大統領専用機の場合、機体や内装などが特別装備」とし、エンジンはカスタマイズしないと話した。その上で「直接の影響はない」とした。
米空軍は2015年1月28日、次期大統領専用機として747-8を基にした機体を導入すると発表。翌2016年1月29日にボーイングとリスク軽減に関する契約を締結した。
トランプ氏は12月6日、次期エアフォース・ワンについて、40億ドル(約4535億2000万円)以上の費用がかかっていると指摘。ツイッターで「発注をキャンセルする」と発言した。
これを受け、ボーイングも同日付で声明を発表。米空軍と「1億7000万ドルの契約を結んでいる」とし、「米空軍と協力し、最高の機体を大統領に提供する」と続けた。
現在の大統領専用機VC-25Aは、747-200Bを基に開発。初号機(テールナンバー28000)は1990年8月23日に、2号機(同29000)は同年12月23日に引き渡された。大統領搭乗時のコールサイン「エアフォース・ワン」が最初に用いられたのは同年9月6日で、ジョージ・H・W・ブッシュ大統領(当時)が使用した。
関連リンク
U.S. Air Force
Boeing
ボーイング・ジャパン
GE Aviation
・米空軍とボーイング、次期747-8大統領専用機で初契約(16年2月1日)