2018年4月の民営化を目指す神戸空港を運営する神戸市は11月30日、運営権売却への参加資格審査書類の受付を締め切った。市によると5社が名乗りを上げ、うち2社は関西エアポートと双日(2768)だったことが明らかになった。これまでの実績などから、関西エアポートと双日による一騎打ちになるとみられる。
神戸空港の民営化は、市に所有権を残したまま運営権を売却する「コンセッション方式」で実施。オリックス(8591)と仏空港運営会社ヴァンシ・エアポートのコンソーシアム(企業連合)が設立した、関西空港と伊丹空港の運営会社「関西エアポート」と、航空関連商社のJALUX(2729)に出資する双日が、入札に向けて資格審査の書類を市に提出した。両社とも単独で参加する。
両社は2017年2月から5月にかけて市と条件調整などを進め、6月30日に提案審査書類を提出。8月ごろに優先交渉権者を選定し、基本契約を結ぶ。その後10月に実施契約を締結し、2018年4月に民営化する。
民間による運営期間は2018年から2060年までの42年間とし、10年間の合意延長ができる。運営権者は滑走路やターミナルビル、駐車場などを一体的に運営する。現在は空港施設は市が、ターミナルビルと駐車場は市などが出資する神戸空港ターミナルが運営している。
神戸市では、神戸と関西、伊丹の関西3空港の一体運営を求めている。民営化により、現在は午前7時から午後10時までに限られている運用時間や、1日30往復と制約がある発着枠について、緩和される可能性がある。
神戸空港には現在、スカイマーク(SKY/BC)と全日本空輸(ANA/NH)、ソラシドエア(SNJ/6J)、エア・ドゥ(ADO/HD)の計4社の国内線が乗り入れている。
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