全日本空輸(ANA/NH)は10月5日、仕事体験施設「キッザニア」の出展ブースをリニューアルした。本物に近いフライトシミュレーターを導入。客室内の通路を拡張し、車いす利用者が出入りしやすいようにした。
現役機長「実機に近い」
東京・豊洲にある「キッザニア東京」と、兵庫・西宮にある「キッザニア甲子園」に導入。客室乗務員(CA)体験の保護者が乗客に扮し、アクティビティに参加できる。パビリオン体験者は、ANAマイレージクラブ(AMC)会員のウェブサイトから制服姿の写真をダウンロードできるようにした。
キッザニア東京では、運航乗務員体験の操縦席にWebカメラを設置。機外にいる保護者などが体験する子どもたちの表情を観ることができる。また、パビリオン内の天井や壁を一新した。
運航乗務員の体験前に実施する、天候や航行上の注意事項を確認するブリーフィング作業を、これまでの機内から機外での実施に変更。乗り込む前にモニターを使用して確認する。
ANAで昨年までボーイング777型機に乗務し、今年からエアバスA320型機に乗務する久村雅之機長はフライトシミュレーターについて、「操縦桿が小さいこと以外は、ボーイング機のものに近い」と話した。
キッザニア東京は開業10周年
キッザニアは1999年9月、メキシコ・サンタフェで開業した子ども向け職業体験施設で、日本ではキッザニア東京が2006年10月5日に、2009年3月27日にキッザニア甲子園を開業している。東京は10月5日で、開業10周年を迎えた。
累計の利用者数は、東京と甲子園の合計が1400万人。このうち東京は850万人が利用している。各企業が出展するパビリオンはおよそ60カ所あり、ANAは開業と同時に出展している。
東京は世界で3番目、甲子園は5番目にオープン。2016年9月現在、世界19カ国24カ所で展開している。