国内線ターミナルのリニューアル工事が進む新千歳空港で9月27日、ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)のチェックインカウンターが移転した。これまで2階出発ロビー北側のもっとも奥にあったが最南端へ移り、出発口も「出発口N」から「出発口E」に変わった。
ジェットスター・ジャパンによると、今回の移転により出発口Eの保安検査場を抜けると、目の前に搭乗口が現れるようになった。また、保安検査場のレーン数も混雑時に増やせるようにするなど、乗客の満足度向上を目指したという。
乗客が出発ロビーに着いて最初に訪れるチェックインカウンターには、自動チェックイン機の並びをカウンターと揃えた。また、BHS(受託手荷物搬送ベルト)は長尺の手荷物にも対応した国際線仕様とし、豪州やアジアから成田などを経由して北海道を訪れる観光客に対応する。
チェックイン後に向かう保安検査場は、2つあるレーンのうち普段は1つ使用するが、イレギュラー運航などで検査場が混雑した際は、2つとも利用できるようにする。
今回のチェックインカウンターや保安検査場の変更に伴い、ジェットスター・ジャパン便は搭乗口も変更。17番と18番、19番のほか、バスで機側まで移動する沖止めスポットの201番と202番を使用する。同社によると、このうち19番と202番を使用する率が高くなるという。
出発口Eの保安検査場を通過すると、目の前には17番搭乗口があり、右側に18番と19番搭乗口が並ぶ。最北に位置する0番搭乗口と比べ、検査場からの距離が短くなり、搭乗口近くの売店で買い物もできるようになった。
新千歳空港のターミナルビルを運営する北海道空港会社では、2015年3月16日から国内線ターミナルビルのリニューアル工事を開始。施設のサービス性向上やバリアフリー化などに加え、今回のジェットスター・ジャパンのようにカウンターや出発口の再配置を進めている。約17万3000平方メートルあるターミナルのうち、約4万7000平方メートルを南側から順次改修しており、2018年3月までに工事を終える。
新千歳には、ジェットスター・ジャパンをはじめ、ピーチ・アビエーション(APJ/MM)、バニラエア(VNL/JW)、春秋航空日本(SJO/IJ)と国内に4社あるLCCすべてが乗り入れている。また、ジェットスター・ジャパンのカウンターの隣には、2017年1月以降の就航が計画されているエアアジア・ジャパンのカウンターも設置されている。
2016年6月期通期決算(15年7月1日から16年6月30日)で、2012年7月3日の就航以来初の通期黒字を達成したジェットスター・ジャパン。競争が激化する札幌路線は、保安検査場から搭乗口までの利便性を高めることで、差別化を図りたい考えだ。
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