ジェットスター・ジャパン(JJP/GK)は9月1日から、航空運賃の支払いにKDDI(9433)と沖縄セルラー電話(9436)が提供する「auかんたん決済」を導入した。年間5億円程度の決済を見込む。運賃の支払いに毎月の通信料金と合算する「キャリア決済」方式を導入するのは国内では初めて。
導入初日となった1日は、東京・新宿のau店舗「au SHINJUKU」で導入開始をピーアール。3社のコーポレートカラーにちなみ、オレンジ色のバラを同店舗前の通行人にプレゼントした。
ジェットスター・ジャパンの国内・国際全路線が対象。同社が提供するスマートフォンアプリに組み込んだ「モバイル搭乗券」と合わせて利用することで、航空券の予約・購入、搭乗までをスマートフォン1台で完了することができる。
利用には国内線650円、国際線850円の支払手数料が別途必要となる。スマートフォンやタブレットなどモバイル端末のみに対応し、パソコンからの利用はできない。国際線は日本発で、円建ての場合で利用できる。auかんたん決済を利用するには、auとの回線契約などが必要となる。
スマートフォンアプリはこれまで国内線のみの対応だったが、現在は国際線でも利用できる。
ジェットスター・ジャパンの片岡優会長は、auかんたん決済の導入理由について「コンビニ払いなど、さまざまな決済方法を提供したい」と説明。若年層など、クレジットカードを持たない利用客に訴求したいとし、「auのユーザーは計4500万人以上。ジェットスターのブランドを周知できる」と続けた。
auかんたん決済は有料アプリやゲーム内課金のほか、タクシーなどでも利用できる。KDDIバリュー事業本部 金融・コマース推進本部の勝木朋彦本部長は、利用客の利便性向上のほか、利用額が増えることによる決済手数料の収入増加を期待するとし、「デジタルコンテンツ以外の物販やサービスなど、新しい分野でのサービスを拡大したい」と述べた。
auかんたん決済の利用額は、2015年度はおよそ2900億円。
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ジェットスター・ジャパン
auかんたん決済とは(KDDI)
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