エアバスは現地時間7月26日、ジェットブルー(JBU/B6)がA321を計30機追加購入することで合意したと発表した。内訳はA321neoとA321従来型(A321ceo)が15機ずつで、2019年以降はA321neoを航続距離延長型の「A321LR」に変更できるようにする。
ジェットブルーが発注したA321は、多くがアラバマ州モビールで稼働している最終組立工場で製造したものとなる見込み。ジェットブルーは同工場製の初号機となるA321を4月に受領している。
同社は現在、A320を130機、A321を30機運航している。今回合意分を含めたA320ファミリーの受注残は計116機で、A320neoが25機、A321ceoが31機、A321neoが60機となっている。
A321LRはA321neoの最大離陸重量(MTOW)を97トンに引き上げたタイプ。最大離陸重量と燃料積載量の増加で、長距離路線でペイロード(有償搭載量)を増やすことができ、航続距離を約7408キロ(4000海里)に延長する。単通路機としては最長の航続距離となり、大西洋路線にも投入できるようになる。燃料タンクは機体前部の床下に増設する。
A321neoの場合、航続距離は約6760キロ(3650海里)。大西洋路線ではニューヨーク-ロンドン間はおよそ8時間となる。
A321LRは長距離路線への導入を想定。客室にはゆったりとした座席配置が可能になったオプション「キャビン・フレックス」も設定する。扉を左右に1つずつ追加し、前方の非常口部分に座席を配置するもので、より多くの座席を設定できるようにした。従来のA321neoは1クラス240席を設定しているが、2クラス合計で206席を搭載できるようになる。初号機の引き渡しは2019年を予定している。
ローンチカスタマーはロサンゼルスを拠点とする航空機リース会社エアリース・コーポレーション(ALC)で、2015年3月に30機を確定発注している。また、ノルウェーのLCC、ノルウェー・エアシャトル(NAX/DY)が100機発注しているA320neoのうち、30機をA321LRに機種変更している。
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